ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルクはヘーゲルである〜U-17 W杯準決勝ドイツvs日本に見るドイツ観念論〜
初めに断りをさせてください。
本稿の筆者である私は、ドイツ観念論ならびに西洋哲学に関する専門知識は持ち合わせてはいません。深く学習した経歴もありません。一般的な知識をもとに調べた範囲で、新テニスの王子様との類似性を覚えた部分について述べていると思っていただければ幸甚です。
『新テニスの王子様』28〜35巻で描かれたU-17 W杯 準決勝ドイツvs日本を読み、この団体戦はドイツ観念論と縁が深いのではないかと考えた次第である。
以下、いささか散文的ではあるが、U-17 W杯 準決勝ドイツvs日本(以下、準決勝ドイツ戦)の中で、ドイツ観念論の用語や人物を思わせる部分を記述したい。
今から述べる内容を要約すると、大筋で以下3点となる。
・ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルクにゲオルグ・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル(1770-1831年)を見る
・Q・Pにイマヌエル・カント(1724-1804年)を見る
『新テニスの王子様』17巻Golden age164共鳴から出てくる『能力共鳴(ハウリング)』が、ヘーゲルの弁証法で唱えられるアウフヘーベン(止揚)に理論構造が似ているように見える。
『能力共鳴(ハウリング)』は、作中の言葉を使うと、”互いの能力(スキル)が惹かれ合い””新たな超能力(スキル)が生まれた”技の名称である。
ゲオルグ・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル(以下、「ヘーゲル」)は、ドイツ観念論を完成させたと言われるドイツの哲学者であり、彼の唱えた理論でとりわけ有名なのは、ヘーゲルの弁証法ではないだろうか。
ハウリングは、ヘーゲルの弁証法を想起させる仕組みではないだろうか。
前述の通り、『能力共鳴(ハウリング)』とはスキル同士が惹かれ合って新しい超スキルを生むのは、ドイツ観念論ヘーゲルの弁証法でいうところの、定立(テーゼ)・反定立(アンチテーゼ)・止揚(アウフヘーベン)の関係だろう。
具体的な例で示すと、Golden age294で登場したデューク渡邊とL・カミュ・ド・シャルパンティエのハウリングである『創造(シェプフング)』は、簡単に図にすると、
合(『創造』)
↑
正(『破壊』)→反(『愛』)
と、上記のようになる。
なお、ヘーゲルの弁証法について、解説書によっては「同一性と差異性の移行だ」と書く書籍や、「統一のうちに対立を見、対立のうちに統一を見出そうとする、矛盾を恐れぬ方法」とする書籍もある。
『能力共鳴(ハウリング)』が起きるスキル同士が補完関係になかったとしても、同一と非同一の関係にあり、移行した結果が能力共鳴(ハウリング)で発現した能力(スキル)と見ることができるだろう。
ハウリングの中でも互いのスキルが共鳴し合ったのではないミハエル・ビスマルクとエルマー・ジークフリートのハウリング『存在境界(ザイングレンツェ)』は、ヘーゲルの弁証法で言うところの絶対知へ上昇するプロセスに近いだろう。
このハウリングとアウフヘーベンの類似構造に着目した時、ドイツ代表のユルゲン・バリーサヴィチ・ボルク(以下、「ボルク」。本エントリー内では「ボルク」と表記した場合は、ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルクを指すこととする。ベルティ・B・ボルクに言及する際は、別途その旨を記すこととする。)はヘーゲルであり、原作漫画28~35巻で描かれたU-17W杯準決勝ドイツvs日本戦はドイツ観念論の完成だとは読めないだろうか。
ボルクは、Golden age164で作中最初のハウリング『第六感(ゼクステジン)』が発現した際、それがハウリングであると指摘しているうえ、準決勝ドイツ戦までに作中に登場した5つのハウリング、『第六感(ゼクステジン)』、『衛星視点(サテリートゥパスペクティーヴ)』、『創造(シェプフング)』、『存在境界(ザイングレンツェ)』、『無限の竜巻(ウンエントリヒヴィントホーゼ)』は、全てボルクが解説に絡んでいる。
つまり、ボルクはハウリングを理解する立場として存在しているとも言えないか。
さらに、ボルクがW杯準決勝の日本戦S1で一人『能力共鳴』(ハウリング)を成し遂げたその業はアウフヘーベンの体現とも呼べるだろう。
ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルクの二つ名は”勝利への哲学者"である。
また、23.5巻で公開されたプロフィールでは、好きな本にドイツ観念論に関係する人物であるヨーハン・ゴトリーブ・フィヒテの著書である『全知識学の基礎』をあげている。
新テニGolden age352の中で、ボルクの対戦相手である平等院は「テメェだけで【能力共鳴(ハウリング)】なんて誰が考えるかよ」と言うが、これもボルクが哲学者と言われる姿を引き立てて見えてくる。
ボルクが哲学者で在るにあたり、ヘーゲルよりも前にドイツ観念論に登場するフィヒテを好んで読むと捉えれば西洋哲学史の時系列的に納得する部分もあろう。
さらに、ヘーゲルがその著書『精神現象学』で提唱した動的な精神を、人間の精神は拡張していくことができる、とすると、ボルクがハウリングを1人でも発動できるところに結びついてくるのではないか。
ハウリングの『存在境界』については、ヘーゲルが若い頃に存在論を展開していたことに紐づき、また、異なる2つの存在を極限まで同調させるスキルという意味で、その直後の試合にボルク(ヘーゲル)が1人ハウリング(アウフヘーベン)に到達する前段階であったとも見えよう。
『存在境界』とは、”パートナーの動き・思考、息づかいまでもがシンクロし、次にどう動くのかお互い手に取る様に分かってしまう”『同調(シンクロ)』が生み出す、相手が不利になる状態を作り出す『擬似気配』を発動するハウリングだ。
このように、ハウリングを起点にボルクとヘーゲルとの親和性を考えた時に、ふと、もしかするとドイツ代表のQ・Pはイマヌエル・カント(以下、「カント」)なのではないだろうかとの考えがよぎった。
Q・PはGolden age281で『矜持の光(シュトルツシュトラール)』の精神派生3種【愛しさの輝き】【切なさの輝き】【心強さの輝き】を体感し吸収してテニスの神になるが、カントの唱えた有名な言説の一つには、神の存在論的証明批判があるだろう。
これを、3種の精神派生である愛しさと切なさと心強さの輝き(『天衣無縫の極み』)を吸収して究極の品質に到達する(テニスの神になる)のを、純粋理性批判・実践理性批判・判断力批判の三批判書から成るカント批判哲学と準えたい。
また、Q・Pを導いた監督ケン・レンドールは、宗教改革という教会、すなわち、権威であり、ここの新テニのストーリーでいえばドイツテニスアカデミーへの反逆を起こした人物として、カントから始まるドイツ観念論の論壇に宗教改革が影響を与えたことも想われよう。
前述したQ・Pが「僕はテニスの神にな」ったところにカントの神の存在論的証明批判を見たことについてだが、これは、選手(プレイヤー)がテニスの神になれるとした発想がカントの啓蒙思想の体現だったのではと考えたからである。
つまり、神の後見に頼らない人間理性による自然界の理解を、『矜持の光』に依らないプレイヤー自身の成長による強化だと、読んだ。
カントの啓蒙主義が、主体は人間の側にあると認識したのを、テニスの王子様では、テニスにはプレイヤーが主体として関わっていると言えるだろう。
それはまるで、ミュージカル新テニスの王子様The First Stageの楽曲『テニスの子』の歌詞「俺がテニスを選んだのか テニスが俺を選んだのか」に対して、俺がテニスを選んでいるのだ、と宣言するように。
ここからさらに、準決勝ドイツvs日本の全5戦をドイツ観念論として読めるのではないかとも考える。
準決勝ドイツ戦は 第1試合がカントから始まり最終第5試合がヘーゲルで決着する。
準決勝ドイツ戦は全てS3Q・Pvs鬼を以って成立するように見えるのである。
Q・Pが『矜持の光』の全ての精神派生を吸収してレベルアップしたことは、『矜持の光』の別呼称『天衣無縫の極み』に到達した無印テニプリからのコペルニクス的転回になっているのではないだろうか。
新テニではプレイヤーがテニスに依存するのではなくテニスがプレイヤーに依存するというコペルニクス的転回だ。
この初戦S3でのコペルニクス的転回により、テニスの客観性が確立したことで、テニスは普遍的となり、プレイヤーによって見えるテニスの側面が変わる。
プレイヤー固有のスキルの発現とスキルバトルへの展開がスムーズになるのである。
U-17 W杯準決勝ドイツvs日本のS3は、『テニスの王子様』『新テニスの王子様』のパラダイムシフトだとも言えるのではないか。
第三試合S2手塚vs幸村がジャンプSQ.に掲載が始まった2020年5月号のコンテンツページの作者コメントで「テニプリ人生の集大成♪」と原作者の許斐剛が書いたことも、準決勝ドイツ戦が丸ごと無印テニプリの最終到達地点だった天衣無縫の極みを反駁し、その先に進む団体戦だったと捉えると、全五試合のちょうど真ん中にあたるS2は、まさしく無印”テニプリ”の集大成だと言えるだろう。
S2手塚vs幸村は、S3Q・Pvs鬼を踏まえ、矜持の光はキャンセルされうるものとして扱われる。
加えて、手塚国光の『手塚ゾーン』と『手塚ファントム』を一つにした『至高のゾーン(アルティメットゾーン)』や、幸村精市の『五感剥奪(イップス)』が「未来を奪う」になったように、スキルの拡張を示唆があり、一人だけで能力共鳴を生じさせるS1ボルクvs平等院に繋がる展開が入ってくる。
S2の手塚vs幸村は、"テニスに選ばれる"みたいな発想の転換点であった。
S2の幸村が切原赤也の「湿気った導火線にも火を着けた」のは、プレイヤー主体のテニスの認識の世界を証明してみせたからであり、 ボルクがD1でジークフリートに「お前がやるべき事は」「『矜持の光』になる事ではない」と叱咤したのが劣勢打開の突破口になるのも、D1とS1が天衣無縫の極みを超えた先の世界だからと言えないだろうか。
第一試合のS3でQ・Pが鬼と対戦してカントの啓蒙主義を思わせるプレイヤーの主体のテニスへとコペルニクス的転回を見せたことが、テニプリシリーズを通したテニスとテニスプレイヤーとの認識の転換点となり、第二試合D2以降のスキルバトルへの展開をスムーズにし、最終第五試合S1ボルクvs平等院での1人ハウリングのアウフヘーベンへと続くようになったと、読みたいのである。
以下、なお、余談となるが、切原赤也が自身の中に眠る『悪魔』と『天使』を飼い慣らして青い瞳の切原赤也となったのも、同一性と差異性の移行を止揚させたアウフヘーベンであったと見ることができ、その次元の高次の能力を開花させられたから相手ペアのハウリングに互角で対抗できた、つまり、ハウリングと同次元の能力が開花したから『存在境界』を解除させられたのかもしれない。
また、『存在境界』を初めとしたドイツ代表チームが発現させる能力がドイツ観念論に結びつく部分は、ドイツ代表チームは”勝利への哲学者”ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルク主将が集めたチームである印象を強めるように思う。
ヘーゲルの弁証法において、ヘーゲルは世界とは無秩序混沌とした状態であって落ち着いている境地であるとした、との見方もあるようで、これは、新テニで現れる有象無象の個々の『能力(スキル)』をボルクが一人ハウリングとして統括する境地に達したと見えよう。
能力の開花と他者との共鳴、個人のエンカレッジと他者との共働、このはたらきが無限に繰り返される中で人類社会が発展していくと、『新テニスの王子様』はストーリーとして描いているのかもしれない。
以上、
自らの考えを支持する部分を拾って裏付けているに過ぎない側面が大きいが、こんな読み方もできるということで、ご笑覧いただくことができたのであれば、幸いである。
追記『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』雑記 〜世界を敵に回しても譲れないものとは何だろうか
今までTwitterで感想や考えたことを書いてきたけれども、字数制限が無いブログでも『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』について書いておこうと思う。
Twitterでツイートしたことは下記の2つのエントリーにまとめている。
(※どちらもページの読み込みに物凄く時間がかかります。)
namimashimashi-tpot-373.hatenablog.jp
namimashimashi-tpot-373.hatenablog.jp
なお、以下『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』は"映画リョーマ!"と表記する。
映画リョーマ!から感じた"テニスの王子様らしさ"の所以と、主題歌『世界を敵に回しても』で歌われる「世界を敵に回しても守るべきもの全て」「世界を敵に回しても譲れないもの」とは何のことを指していたのか、引いては、映画リョーマ!が語るメッセージについて考えたい。
世界を敵に回しても守るべきものとは一体何で、サムライ南次郎はどうしてそんなに強いのか。
「強くなりたい?そんな曖昧な答えなら「まだまだだぜ」」ならば、どんな答えが認められるのだろうか。
そんなことに考えを巡らせた雑記である。
自分は、一人の人間が一瞬のヒーローになる物語を目撃するのが好きだ。
エメラルドは「お前なんて親父でも何でもねぇ」と吐き捨てた自身の父親を相手に、エメラルドにしかできない仕事をやり、リョーマを助け、リョーマのヒーローになっているし、ウルフは放送室をジャックして会場にアダムアンダーソンの八百長試合内訳を流す一役を買っているし、ブー&フーはVIP室のセキュリティに成り代わっている。
皆自分の領域で誰かには欠かせない役割を担っている。
越前リョーマは確かにテニスの力で自ら勝って道を切り開いたかもしれないが、「八百長試合を止めさせる」のはリョーマ一人では出来なかったことだ。
エメラルド、ウルフ、ブー、フーがいたから本丸にたどりつくことが出来た。
映画リョーマ!では自分の出自への前向きなエネルギーを見ることもできる。
自分を自分で肯定して誇ること。
主題歌『世界を敵に回しても』の歌詞にある「俺の心の中にあるプライド あなたが教えた宝物」のように、先達から受け取ったものをポジティブに捉えて日々を生きる推進力にしていく。
これは、原作漫画『テニスの王子様』の最終決戦でラストに出てくる「テニスって楽しいじゃん」〜天衣無縫の極みの扉を開く試合で語られるメッセージに近いのではないだろうか。
というのも、ミュージカル テニスの王子様3rd season全国大会青学vs立海後編のパンフレットに掲載された越前南次郎役/オリジナル演出・脚色・振付 上島雪夫氏の言葉にその思いの一端を見るのである。
そのメッセージは下記の通り(一部省略)。
「先を生きた大人たちや先輩たちの想いを引き継いで、でも自分らしく生きていくって大事なことだよな、って。心のどこかで、あんたたちの想いは受け取ってるからね!って。たまに思い出させてもらってるよ、って。(中略)なぁ、リョーマ!」
跡部景吾と手塚国光に電話BOXから電話がつながるのはちょうど映画の中間地点にあたるが、そこから道が拓けていき、世界が広がっていく。
物語ラストのカタルシスまでの高揚感を盛り立ててくれる。
八百長試合を仕掛けたアダム・アンダーソンにベイカー親子と越前リョーマが迫るシーンも「っていうか真剣勝負ができないなんて面白くないじゃん」「そうだテニスは真剣勝負だから面白いし価値がある」テニスが面白いこと、それに価値があること
アダムを許さないと直接攻めるのは取引相手のベイカー父であり、子世代でテニスをするリョーマとエメラルドはテニスは真剣勝負で面白くなる。そのことに価値がある。その価値を邪魔するなと主張する。
だからリョーマはヴォーンだった勝つ可能性がゼロじゃないじゃんと言ったりする。
真剣勝負で戦うからこそ勝利と敗北に価値がある。
越前リョーマはアダム・アンダーソンを物理的には追い詰めるが、言葉ではアダム個人を責めるのではなく、テニスを楽しむ世界を邪魔するなと主張している。
『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』が「テニスって楽しいじゃん」を皆が戦ってきた答えとした漫画『テニスの王子様』の続編であることが窺える。
また、自分がこの映画リョーマ!のストーリーで興味深いと感じているのは、越前リョーマの困難を切り開く力になるのは、今までにリョーマがテニスで共に戦ってきた仲間やテニスコートで対峙したライバル達になっているところだ。
越前リョーマに対して、身近な人(親父や桜乃)はリョーマに闘って勝てとは言わないし、南次郎や桜乃と一緒にいる内はリョーマ自身も「逃げ切ろう」と考えている。
でも本来の目的は逃げ切ることではない。八百長試合を止めさせることだ。
逃げ切れば八百長試合は成立しないが、八百長試合を止めさせるのには逃げるだけが手段ではない。
相手の姿を捉えているから闘って勝つ方法がある。
そこに目を向けさせるのは、リョーマを闘いの場に向かわせるのは、仲間でありライバル達だ。
それが電話BOXで現代に電話が繋がるところである。
「あの試合を思い出せ!」青学のランキング戦から始まり、全国大会決勝までのその全ての試合が、戦ってきた軌跡と出会いと経験が越前リョーマに戦う自信をつけて、背中を押しにくる。
越前リョーマに勝って来いと言うのは部長とライバルの声だ。
結果論では、現役南次郎の言う事が現代越前リョーマにとって有効に働いていないのである。
現役選手のサムライ南次郎にとっては、現代リョーマが庇護対象に近くてリョーマを戦わせる気が最初から無い。
サムライ南次郎は現代リョーマに「逃げろ」と指示をし、「彼女を守れるのか」とちょっと脅しもする。
とはいえ、これはある種当たり前と言えば当たり前で、あの時点でサムライ南次郎は現代リョーマのテニスの技量を知らないし、もしも目の前の少年リョーマが自分の子どもの未来の姿だと気がついていればまだ幼い我が子と重なり慎重にもなるし、そもそも自分が世界で一番強いと思ってるので自分が守ってやれる自負も自信もある。
ただ、結果的に越前リョーマの道を切り開いた選択肢は、エメラルドと対峙して勝負して勝つことだったし、この選択肢に導いたのは南次郎でもましてや桜乃でもなくて、今までに戦ってきた仲間とライバルとの電話だった。
現代の越前リョーマにはリョーマ自身がこれまでの人生を歩いてきた道に活路があった。
現代リョーマはもう守られる対象から自分の力で道を切り開いて行く力があるようになっていた。
映画の最後で南次郎に勝負を挑んで「アンタに勝ちたい」と面と向かって言うのは、父親南次郎の庇護下から出ていく象徴でもあるだろう。
これが「映画リョーマ!は貴種流離譚の話である」と言われている所以であろうと考える。
外に向かっていく気持ちを奮い立たせるのはDecide編の仲間とGlory編のライバル達になっている。
"守るべき者"ではなくて"守るべきもの全て"が俺を強くさせる。
愛する世界を愛し続ける為に戦う。
だから世界を敵に回してもは越前リョーマ1人ではなく、多くのキャラクターが歌う。
冒頭のDear Prince〜テニスの王子様達へ〜と同じように。
「世界を敵に回しても 守るべきもの全てが 俺をまた強く強くさせる」のは、これもまた全てのテニスの王子様達1人1人のことでもあるだろう。
守るべきものは時として自らの足かせとなるだろう。
人質に取られるような存在など居なければ、そもそも弱みなど掴まれない。
この葛藤は、義を見てせざるは勇なきなりを座右の銘と掲げて戦う徳川カズヤと、それを哀れな自己犠牲の末路と切って捨てる平等院鳳凰が待ち受ける『新テニスの王子様』へと続く。
自己犠牲を捧げずに強くなれるか。
試合に勝つのは勝ちたいと思うのは誰かの為なのだろうか。
手塚国光が自らの腕を捧げたのは誰かの為だったか。
全ての思いを背負うことで勝利したプロへの道を進む手塚国光がいる一方で、自分が勝ちたいから勝ちたい切原赤也にも勝利の道を用意するのが新テニスの王子様の世界だ。
「強くなりたい?そんな曖昧な答えなら「まだまだだぜ」」は、自分は何故強くなりたいのか。
強くなった先に何を掴みたいのか。
そんな各王子様のその強くなりたい理由が研ぎ澄まされていく様が描かれる新テニスの王子様に繋がる先人からの問い掛けだ。
越前リョーマは何を求めて強くなりたいのだろうか。
「世界一のテニス選手になるんはワイやぁーっ!!」と世界大会のコート上で宣言できるか。
デッケー夢を見ているだろうか。
コートでは孤独で戦うのが、テニスというスポーツだ。
Coaching on every point should be allowed in tennis. The sport needs to embrace it. We’re probably one of the only global sports that doesn’t use coaching during the play. Make it legal. It's about time the sport takes a big step forward.— Stefanos Tsitsipas (@steftsitsipas) 2021年7月18日
その孤独なコートで戦う自分を鼓舞するものは何かを問いかけるのが映画リョーマ!の主題なのではないかと思う。
越前リョーマの立場から見ると映画リョーマ!は、”八百長試合がそのまま行われてサムライ南次郎が引退を選択する”というバッドエンドを回避しただけで、一番の目的だった「親父の引退を阻止する」は結局は達成出来なかったどころか、もしかすると自分がその親父の引退の片棒を担いだまである終わり方に見えかねない。
多分、「世界を敵に回しても守るべきもの全てが俺を強くさせる」のも「世界を敵に回しても譲れないものがある」のも、「世界を敵に回しても守るべき"者"」ではないのが、映画リョーマ!が少年漫画のセオリーを踏襲するストーリーであるところだと思う。
『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』自分のTwitterツイートまとめ〈後編〉
2021年9月3日(金)公開『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』の溢れかえるTwitterツイート感想をまとめるエントリーの後編。
前編では公開3週目の2021年9月19日時点までのツイートをまとめていた。
この後編では10月16日0:36時点までのツイートをまとめる。
↓〈前編〉は下記リンク先からご参照ください↓
namimashimashi-tpot-373.hatenablog.jp
テニプリセルフオマージュ
悪党仕草ではないが、由緒正しいテニプリ事例集
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
・折れたラケットが顔面に飛んでくる
・越前リョーマが右手で試合を始めて終盤で利き手の左に持ち帰る
ってのもあった https://t.co/I0qwOst1QU
原作漫画に越前リョーガが逆輸入された時もだったが、リョーマ!についても、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
越前リョーマは全国大会決勝前に記憶喪失になってその名残がある、
ってのが越前リョーマに過去エピソードを捩じ込むのに機能してて、すげー力技を手にしてるぜテニプリ…って思ってる。
映画リョーマ!のエメラルドは無印テニプリでリョーマと対戦したライバル達みたい。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月20日
Brave Heartの「アイツと戦ってまだまだって言われりゃ 共に強くなれそうさ」って感じがする。
あ。王子様達の日常がEDで流れる映画リョーマ!のEDってアニプリ最終EDのDear Princeの映像のセルフオマージュとも取れるか。#テニプリ
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月21日
映画リョーマ!の南次郎が桜乃の救出に駆けつけた時に暗闇からB・F・W3人組にクリーンヒットさせるやつ、無印最後の山籠り修行でイノシシに命中させたヤツだよな
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
リョーマ!の五感剥奪演出は真っ暗だからテニミュからかも。(原作漫画も真っ暗だが)
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
アニメの五感剥奪は真っ白だった。
書き下ろしEDはアニメの流れを汲んでる感じがするし、映画リョーマ!はオールテニプリの手法MIXって感じなのかな。
サムライドライブでヴォーンのモヒカンが削れるヤツ、跡部vsリョーマの負けたら坊主のセルフオマージュか
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月24日
映画リョーマ!にFILAとBRIDGESTONEが協力してたのは嬉しかった。越前リョーマはFILAとBRIDGESTONEでなくては。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月23日
英国式庭球城でも天井が砕けて瓦礫(隕石)が降って来たらリョーマの後ろに仲間が勢揃い登場してた。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月25日
リョーマ!の世界を敵に回してもで青学&ライバルが降って来るやつセルフオマージュの一つだった?もしや。
ネタを過去の劇場版からも拾ってるし、テニミュっぽさもあるし、テニプリに関するコンテンツを大量に摂取してればしてる程に気付きがあって面白いのは、今までのオールテニプリ方針の流れだねぇ https://t.co/y11ZCeIy4w
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月25日
RT越前リョーマはダブルスが苦手の一端なの目から鱗視点だけど確かにその通りだなぁ、と。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
阿吽ダブルスを思い出す。「自分のコートになんかチラチラいるとボールぶつけたくなりません?」(Genius22の越前リョーマの台詞)
映画リョーマ!の桜乃と逃走中のリョーマも桜乃に言うことが「左に曲がるぞ」「走れ!」「逃げろ!」の指示or桜乃の様子を気に掛ける言動で、"相手の力を引き出す"みたいな物は見出しづらい。「どうしよう?」「休んでも良い?」とか意思確認をするのは桜乃の方。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
確かに、これ、もしもダブルスプレーヤー(e.g.大石秀一郎、柳蓮二、越知月光など)が2人組で逃げるならどうするか。を考えようとすると、自分と相方の力の両方を活用しようと考える視点があるかもしれない。と思ったりして、ある意味で越前リョーマ"らしさ"が出てる部分だと思った。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
映画リョーマ!Decideの『リョーマの想い 部長の声』は『思い出せ、越前!2』。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
過去に飛び、まだ一度もラケットでテニスをしていないリョーマに代わる代わるショットを放つ青学レギュラーの先輩達からの手塚部長「テニスを思い出せ越前!」。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
「ラケットは人を傷つける為にあるんじゃない」と言ったにも関わらず運転妨害に使用した直後の観客も突っ込みたくなるポイントでのこれ。
越前リョーマに対しても、見ている我々に対しても、二重に、青学が「テニスを思い出せ」と呼びかけるのもテニミュ『思い出せ、越前!2』と構図が似ている。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
そして、テニスを思い出した越前リョーマが「俺がテニスを教えてやるよ」と啖呵を切って、ストーリーも怒涛の試合が続く展開へ。
ロゴマーク
全盛期の越前南次郎が「サムライ南次郎」と呼ばれたのは恐らくそのフォームの影響が大きいのでは。と映画リョーマ!を観て思ったところ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
特にフレームショットを打つフォームが刀を振るってる姿に似ている。
ラケットを刀のように扱う日本人選手:サムライ南次郎。っていう。
確か、刀って利き手に関わらず右手で振る物だったと聞いたことがあるような記憶。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
原作漫画でも左腕で刀を持ってるのは、越前リョーマがショットを打つ瞬間に重ね合わせてる時だけかも(主にvsプランス王子戦)。ちょっと調べないと正確なことは言えないが。
スタンドの時は右に刀を持っている侍。
「勝って道を切り開く」ってのと侍が"リョーマ!"ロゴを斬り上げるってので掛けてるんだろうなぁと、冒頭の切り裂くSE付きロゴの時に思うようになった
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
劇中音楽
昨日の舞台挨拶で四千頭身がラップバトルをしたのを見てふと気付いたやつで、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
映画リョーマ!の劇中歌で、試合をする対戦者同士が歌う楽曲はラップとロック調でもともとラップバトルや対バンとかでバチバチやりあうカルチャーの音楽を採用している。
試合描写をする劇中歌の中でも『越えたいその壁を』は、プレイヤーが歌わない。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
ポップス調で、試合を観戦する越前リョーマの心境を描写する歌になる。
テニスの打球音もRAP FESTIVALやDANGER GAMEみたいに試合展開ではなく、リョーマの胸の高鳴りに合わせて嵌め込んでいる。
この辺りが、許斐剛先生の言う「歌を取り入れることでテニスの試合の勢いや熱量を落とさずに、描写する時間を短縮させることができる」に繋がってくるのではないかと。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
逆に、南次郎vsヴォーンに歌が無いのは、試合描写をしたい試合=試合展開の動きや必殺技の披露をしたい試合であるが為だろう。
『越えたいその壁を』の「温かいその壁を」も「あぁ高いその壁を」にも聞こえるようにしてるんだろうと思っている
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
これRT巧いですよね
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月28日
しかも、テニプリで一番盛上がる試合シーンを飽きてくる後半に固めている。
電話BOXイマジナリーも含めると、作中5試合中4試合をストーリー後半に固める構成。
試合自体も一番の見せ場の南次郎ガチ試合は歌無し試合にする緩急付き。
映画リョーマ!のサントラCD出ませんかね。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
劇中歌ではなくてサウンドトラック。
結構好きな感じの音楽が多くてサントラ欲しくなっている。
Selly' BarのBGM、エメラルドのテーマ、南次郎vsヴォーン最終局面が特に好きです。
色の使い方
映画リョーマ!の現役の越前南次郎のカラーリングが、黒いユニフォーム×赤いヘアバンドなのも色使いがとても良い。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
視覚情報で強者感が出る色使い。
そこに襷掛け模様を乗せて侍感もある、という。このビジュアルのセンスよ。
映画内の越前リョーマが見に纏う色は、インナーが赤で外が青&白で、ちゃんと無印テニプリの主人公校である青学ユニフォームのトリコロール色をしている。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
ボトムが黒なのは、南次郎の色に合わせた説で行くかな。無印作中だとリョーマと金太郎だけが黒のハーフボトムを着用している。確か。原作漫画だけを読んでると、W主人公を際立たせる為のカラーリングだと読んでるけど。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
映画リョーマ!での色使いで行くと、映画本編ラストの〈現役の越前南次郎vs現代の越前リョーマ〉の色味は、〈赤×黒vs青・白・赤〉っていう〈新テニvsテニプリ〉の色の構図になっている。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
無印テニプリと新テニの間の物語なのです。映画リョーマ!。
まあ、新テニのU-17で中学生達は赤と黒のいわゆる赤ジャージは着ないんだけどね。そこは象徴色ってことで。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
テニフェスpetitのラスト世界を敵に回してもで大画面にバーンと出てくる赤ジャージに身を包んだU-17高校生Genius11が格好良すぎて強そうに見えて何度見ても本当に最高大好きの気持ちになれる。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
登場人物/キャラクター
映画リョーマ!で出番が多い既存キャラクターは越前リョーマを「リョーマ」と呼ぶキャラが選ばれている。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
作中に何度も「リョーマ」と呼ばれるから、特に説明がなくても主人公の男の子が「リョーマ」だと分かる。
テニプリのキャラで越前リョーマを「リョーマ」と呼ぶキャラはそんなに多くはない。
テニプリ作中で越前リョーマを「リョーマ(くん)」と呼ぶのは、南次郎、桜乃、スミレ先生、カチロー、カツオくらい。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
他のキャラは「越前」「コシマエ」「ボウヤ」「チビ助」とか呼ぶ。
映画のタイトルを「リョーマ!」にしてテニプリ初見にキャラ名を覚えて貰うならば、リョーマをリョーマと呼ばせる。
「越前リョーマ」
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
「リョーマ」は桜乃と南次郎に呼ばせて、「越前」は南次郎と親子ですってのを最初から提示しておいて「越前」の名字が作中で多く出てくるからそれで「越前リョーマ」の名前が視聴者に何度も耳に届く構成。
紛らわしい兄の名前「リョーガ」は思い切って作中には出さない。
いかにモノローグや説明を削、物語そのものを見せるか。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
キャラの特徴、仲間分け、キャラの名前etc.視覚情報やキャラの関係性で削れる部分はガンガン削っていく。
このテニプリ手法、映画リョーマ!でも、リョーガ&マフィアが「チビ」と呼ぶので越前リョーマが小さい奴扱いされていることも分かる。
映画リョーマ!のエメラルド氏、生きづらそうでヤベーんだけど、生き(息)づらいから襟の詰まった服着て蝶ネクタイ着けてるヴィジュアルで、蝶々はラケットで羽ばたかせることにしてんのかもな、とか思ったり。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月20日
蝶々タトゥーは襟がザックリ開くと見える位置で自分の身体で羽ばたいてる。
マジで幼少期リョーマくん、桜乃ちゃんにリアクション返してなかった。ひたすらリョーマをガン見してるし、父・兄・母くらいとしかコミュニケーション取ってない。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
というか、リョーガ&リョーマ兄弟、アレは無自覚で兄に守られてる/弟をガードしてる奴だ。
マジで、リョーマのポニーテール、発端は親父だぞこれ。多分。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
幼少期リョーマの興味関心が親父に向きすぎている。
Decideは手塚国光編だな。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
世界を敵に回してもで「自分を信じて行け」の歌詞を授けられた手塚国光の「Believe myself」の言葉と共に歩む誇り高き戦士の背中がテニフェスpetitで見られるんだから、Decideは手塚国光編です。
やっぱりGlory編は跡部景吾氏が登場してからがダンチで面白い
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
跡部景吾氏ご登場以降がとてつも疾走感と爽快感でマジで底抜けに面白い
リョーマ!Gloryの跡部景吾氏、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
「アメリカに武者修行に行った。と、聞いたが、俺に何の用だ」
「何だ。時差ボケか」
「よく出来た作り話じゃねーの」
と超絶至極マトモなことしか言っていないのにバカみたいに面白いの、本当に凄ぇな、と思っている。
映画リョーマ!のラスト越前家のシーンで
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
越前リョーガ「俺の方が先に大きくなる」
って言ってて、新テニ343話を思い出してひっくり返った。
今日Decideを見ながら、このまま幸村精市に事情を話しても「君ならばそれくらい倒せるだろう」って言いそうで結末が変わらなさそう、って思ったし、Gloryの白石&金太郎も「勝ったもん勝ちや」って言いそうで、やっぱり試合が始まるだろうな、って思ったので、テニスの王子様は皆んなテニスの王子様
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月23日
竜崎桜乃は"一般人"なので、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月24日
タイムスリップしたっぽい→どうしよう。元の世界に帰れるかな。お父さんお母さんに会えるかな。
になる訳で、普通、一般には「過去に来ちゃったっぽいけど最高のテニス大会やってるし、知ってる世界っぽいからテニス見ようぜ!」とはならないんだよ。リョーマくん。
ウルフとブー&フーは、エメラルドの所謂"お付の人"と"セキュリティ"なんだろうと思った。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月24日
だからエメラルドのテニスの相手もする。
ブー&フーはジャケット前開けのセキュリティスタイルで、ウルフはエメラルドのメンカラの紫を身に付けている(ネクタイとパーカー)。
お嬢には溌剌と輝いていて欲しいじゃんな。なあ、ウルフ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月24日
リョーマ「同級生だけど」
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月25日
エメラルド「同級生ねぇ」
ってそんなとこ対比してんの?!?!?
我らは昨日「跡部景吾はイギリスの本邸にいらっしゃるので時差があるのでは」と推測しました
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月27日
「逃げ回って掴んだ栄光なんざ俺様にとっちゃ無価値 今の自分を誇れるか誇れないかそれだけだぜ」
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月27日
これからの座右の銘にしようと思った
最高の言葉のギフトをありがとう
映画リョーマ!
架空のストーリー「キンタロー!(仮)」を妄想したのだが、遠山金太郎が現役スギ婆さんに邂逅する時は財前or鬼と飛んで欲しいかもしれん。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月25日
金太郎の方は成長物語での格好良さ全面押し出しで面白くなって欲しい。なので、連れて行くのは保護者ポジションで。
リョーマ!の入場特典にリリアデント・クラウザー欲しかったな、ってこのアニメ最終回を見て思いました。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月28日
ストーリー全体
ふと思ったのだけど、映画リョーマ!ってあんまりハッピーエンドじゃないよねぇ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
「八百長試合をしたら引退を決意しちゃうだろうから、八百長を止めて引退を阻止する!」の内、「八百長試合を止める」は達成したけど「引退を阻止する」は出来なかったんだもんな。
目的:越前南次郎(親父)の八百長試合を止めて真剣勝負で勝ってもらう
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
手段:竜崎桜乃を守る
にしっかりとなってて良いと思っている。
テニスの為にテニスしていて良い。
リョーマ!の細かいところだと、桜乃が誘拐される場面で、倒された倫子に駆け寄った南次郎が倫子を抱き起しており、芸が細かい。と思いました。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
映画リョーマ!って漫画の特別読み切り編みたいな話だな
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月23日
テニスの王子様の「世界は広いぞ」の強さの法則、やっぱりシンプルで好きだ
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月23日
映画リョーマ!も電話BOXで逃走劇の外に繋がって道が開ける。
今までの闘って来た全て(無印ラスト)×世界の広さ(新テニ)で前に進む。
ちっぽけな世界で勝手に満足するなよ。
※1映画の後だと越前南次郎のこの天衣無縫の極み語りはこう言葉にし難いものがあります#テニプリ
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月28日
※1『テニスの王子様』Genius378最終決戦!王子様VS神の子⑧にて越前南次郎が話す「天衣無縫なんてもんは誰もが持ってるもんだぜ (中略) いつしか どいつもこいつもあん時の心を忘れちまう 世界に行っても ほとんどの奴がそうだったからな―」
ストーリーの余白
定説とは異なるかもしれないけど、私は普通に(?)、ヴォーンは不祥事で記録媒体から消されている説とか、南次郎を現役引退に追い込んだ奴は八百長試合をしかけるような人説とかも好きだし、そういう世界も良いな、と思いながら毎回リョーマ!を見ている。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月20日
テニスの王子様が偶然性にストーリーを乗せているのが好きなので、映画リョーマ!も、越前リョーマと一緒にタイムスリップするのは竜崎桜乃じゃなくても良かったし、現役越前南次郎と出会ったのが息子の越前リョーマである必要はなかった、って辺りが好き。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
映画リョーマ!の中で現役越前南次郎が発する「リョーマ」は、息子の名前ではなくて、大会決勝前に自宅に不法侵入したテニスが好きな10代の日本人の男の子の名前、で、それがたまたま未来の息子だった。ってくらいの触感でも見られる辺りが本当に好き。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
映画リョーマ!の「リョーマ」は、1人の日本人中学生男子の名前であり、サムライ南次郎の息子越前リョーマの名前であり。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月23日
リョーガ「チビ助と同じ名前じゃん」ってのは他人同士の不思議な偶然でも良いし運命的な必然でも良い。
ティーチインのレポとかツイートとか見て私も本編で綺麗にしてくれと思わなくもないけど、原作連載中物の劇場版って「見れば面白いし見た方が今後の展開も面白くなるが、見ていなくても原作漫画の本編を読むのに支障は無い」が鉄則だから、パラレルワールドです位で丁度良いのかも。リョーマ!。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月25日
あぁ。確かに有り得そうだな。この映画リョーマ!は新テニの世界には繋がっていない可能性。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月25日
タイムスリップとサムライドライブのテニスボール
時空を越えると同時に螺旋球の1つは消滅→南次郎のコートに返球された螺旋球が転がる→現代に戻ったら夏休みに親父から渡された螺旋球のみ手元に戻ってくる(タイムスリップ前にぶつかったボールは人物諸共消えている)
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月23日
って感じ?
この心象風景描写の一つとして捉えるので良いのかな。膝らしき部位が光る場面。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月23日
リョーマの昂りをテニスボールが輝くことで表現しているっぽい。https://t.co/SwoPcdE3ew
細部
映画リョーマ!の心象風景って何で表現してるんだ?と思いながら見たけど、多分、螺旋模様のテニスボールの汚れ具合/輝きに映している気がする。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
落ち込んだりピンチだと汚れて、道が開けると綺麗になったり輝いたりする。
一番"テニス"の王子様っぽい物に投影させたのでは。
映画リョーマ!で桜乃が誘拐されて倫子が倒されるシーンで、南次郎が花壇を認めて窓から飛び出すのは止めるの地味に好きである。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月20日
動植物を蹴散らしたりしないの大事っすわ。
映画リョーマ!の中でも特に色々な隠し小ネタのあるヴォーンvs南次郎の会場の壁ロゴ
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
南次郎が形勢逆転するところでボヤけて「Winner」に見えて、面白い!となった。今日の気付き。
映画リョーマ!で家に無断侵入された越前南次郎「ひょっとしてお前、俺のファンか」って言ってるんだ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月24日
「お前"ら"」じゃなくて。目の前に2人いるのに。
しかも南次郎の息子(推定3〜5歳)って"俺のファン"だよな。
サムライ南次郎、全て理解った上で、自分に試合を申し込んできた越前リョーマ(12)を1人のテニスプレイヤー男子"リョーマ"として扱ってるのか。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月24日
「俺にもテニス教えてくんない」から「俺と試合して」に成長したリョーマに南次郎が応えたのかね。
映画リョーマ!のこの初邂逅シーン
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月25日
サムライ南次郎さん
「なんだ?お前”ら”」
って言ってたのに
「お前、俺のファンか」
って言うのね。
脚本が細かい。
そういうことなんですか。 https://t.co/LmmwYZr83k
映画リョーマ!の最初のDear Princeで観客が女子生徒も全員ガッと足開いてバッと足高く上げて踊ってる雑さが好き。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
ヴォーンvs南次郎のセンターコートのスポンサー文字の一つ「TMC」って
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月15日
T M C
a i o
k n
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s
h
i
だったりします?
「Takeshi Cono Mi」の言葉遊びに読めるのでは?と思った次第。
アダムvsベイカーのVIPルームの壁絵は猫(夢の使者)だし、しかも全チームカラー(ステンドグラス全色)の虹色猫
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月15日
夢の使者の猫はここでもリョーマを見(守っ)ているのなぁ
リョーマ!の声への音響効果の付け方が好きだなぁと思っておりまして。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月15日
上手から下手に走っていく桜乃の声がスピーカーを左〜両方(中央)〜右と移動していくのとか、倉庫コートや一人のロッカールームで声が響いてたりするやつ。
生の舞台だとここまで細かく分かりやすく声に音響効果をかけられない。
おしゃ5動画で小野坂昌也さんが言っていた「プロのモーションにプロのアクターの演技をつける」贅沢と似たものを感じる。これが動画表現(アニメーション)の強み。https://t.co/ZGQoghJuqN
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月15日
テニスはラリーでコートを行ったり来たりするから良い音響でボールの行き来も表現できて相性良いのかも。
テニフェスpetit
テニフェスpetitラスト世界を敵に回してもの平等院行くぞ 野郎共ーっ‼︎」が、幸村精市「あ〜っ スッキリした」と亜久津仁「(俺に)指図すんじゃねぇーっ‼︎」とに挟まれてるの、すげー良いな、と思いながら見た。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月22日
佐伯虎次郎の世界を敵に回してもも泣ける。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月1日
特にvs甲斐の「一つやり残したことがあってね」を思い出しながら観ると。
エメラルドvsリョーマの試合展開
映画リョーマ!のエメラルドvsリョーマ@倉庫コートの試合描写
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
エメラルド-リョーマ両者右手持ちラケットで探り合い
互角
↓
エメラルド脚ラケット解禁
↓
リョーマの打球がアウトになる
↓
リョーマが打球をINで顔面狙いで返球
↓
エメラルド脚ラケットvsリョーマ右手でラリーが続く
↓
エメラルドのスマッシュをリョーマが倉庫の柱を登って届く
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
↓
エメラルドのコーナーギリギリの返球をリョーマが利き手の左手に持ち換えて返球する
↓
エメラルドが打ち損じて転びラケットが飛ぶ
↓
リョーマ「続ける?」
エメラルド「負けたよ さすがサムライ南次郎の息子だ」
脚打ちのメリット:手持ちよりもパワーが込められるスピードが出る
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
デメリット:細かいコントロールや変化への対応が難しい
と見ると、
脚打ち初球がアウトになる←パワーに押し切られる
脚打ちパワーショットが高く跳ねる→おチビのリョーマには届かない→倉庫内の柱に登って届く←相手の領分を自分の利点に変えるリョーマ
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
リョーマの決まり手が利き手の左に持ち換えた打球→回転が変わる&打球のスピードとパワーに変化が出る→急な変化への対応ができない
で試合が動いている。
vsエメラルド戦のリョーマ「続ける?」が、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年10月2日
vsヴォーン戦の南次郎「ゲーム続けるか?」に被せてるのも良いねぇ!となるし、リョーマと真剣勝負をしたエメラルドは「負けたよ」と返して、南次郎の真剣勝負モードと対戦前のヴォーンは「(試合続行は)当たり前だ」と返答するのも良い。
※2試合をカウンセリングと呼ぶの良いな。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月24日
救済よりも肌感がある。
現実として受け入れた経験が有るが故の言葉なのかな。
※2これは、ミュージカル『テニスの王子様』初代越前リョーマ役を務めた柳浩太郎氏の下記のツイートを受けたツイート
見どころっていうか、言いたいことがあと一個あって、マフィアの女性・エメラルドの想いを受け止めて、カウンセリング(試合)してるリョーマが意外とカッコいいんだぜ.っていう.#こんなテニプリ見たことない#映画リョーマ #感想
— 柳浩太郎 (@yanagiktr) 2021年9月24日
以上。
好きを好きでい続ける為に闘う日々のまばゆさ。
この前向きなパワーこそ、私がテニスの王子様に心底惚れた真髄であり、何度でも帰ってくる所以だと改めて。
『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』自分のTwitterツイートまとめ〈前編〉
2021年9月3日(金)公開テニスの王子様シリーズ実に10年ぶりの新作映画『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』について、Twitterでツイートしている感想雑感のまとめと追加をしたくなったので、自身のリョーマ!関連ツイートを貼りつつ補足しながらブログの投稿にしたい。
なお、
所謂オタク単位の言葉を言ってしまうけど、
リョーマ!は100人で見て100人で語り合いたい。
それな!!
そこ!!
マジで!!
そんなところも!!!
ってやりたい。イイ物は見て分かち合って深めるまでやりたい。
リョーマ!無限に語りたいことが出てきてダメ。無理。ヤバい。文章にしている時間がもどかしい。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
と、上記のような心境のため、何せ量が多い。
ひとまずは9月19日(日)14:30段階までの分をまとめる。
以下、早速始めよう。
とにかく感想
私が最初に鑑賞したのは2021年9月5日(日)である。
これから初リョーマ!して参ります。GLORY編。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
リョーマ!
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
隣に人が居ないのをいい事に大はしゃぎしながら見たんですが、
何アレ。
面白すぎる。
泣きながら大笑いしてた。
テニスの王子様の面白さの醍醐味そのもの。
おもしろすぎる。
テニスの王子様が世界を敵に回しても守りたい物があまりにも純粋で真っ直ぐで大泣きしてしまった。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
あんまりこの言葉は使わないんだけど、ただ、ただ、尊い。
リョーマ!、何度でもテニプリに帰ってくる在処の理由みたいな作品。
「こんなテニプリ見たことない」ってタグを公式は作っているけど、リョーマ!自体は王道テニプリど真ん中。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
テニスの王子様新テニスの王子様が23年描いている物が変わらずそのままある。
ガワは新しいけど、核の中身はブレない。
これは新生ならぬ"真正"テニスの王子様。
リョーマ!の感想は柳生比呂士が持って行ってる感があり、見事に溶け込んで目立たない感じになっているけど、杉田智和さんのテニプリ参戦も初ラップもとても良かったです。腹くくってウルフ演ってライム刻んでくれてサンキュー。杉田さん。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月8日
柳生
脱水手前のマジの大泣きでリョーマ!を見てしまった
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月11日
中継の方の舞台挨拶で柳さんの注目ポイントがすげー良かった。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月11日
アレの観点で観ると、このリョーマ!が無印と新テニの間の物語であるワケが見える気がする。
この"柳さんの注目ポイント"というのは、2021年9月11日(土)11:20〜開催された公開記念舞台挨拶&全国同時生中継 第二弾 でお話しされた内容のことである。
※実際にフリップトークで話された内容の動画・記事が見つけられないため、上記リンクにて。見つかり次第、差し替えます。(2021.9.19)
「テニスって楽しいじゃん」と自分が自分で在り続ける日々の為に王子様達が闘い続ける日々の一瞬一瞬だと思ったら、EDの40枚描き下ろしも号泣だし、その闘って来た日々とこれからだと思えば、テニフェスpetitも号泣で、なんか後半ずっと泣いてた。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月11日
リョーマ!を何度か見て、色んな人のツイートを見て、リョーマ!の内容にはどうとでも取れる箇所がいくつかあるけど、そのどうとでも読めるってのがTHEテニプリなところあると思う。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
多分正解はあるんだけど、正解じゃなくて各人が、こう見える、ああ見えると語り合える余白であり自由さであり。
無印テニプリの後って視点で見るとDecideで、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
新テニの前って視点で見るとGlory
リョーマ!からの一番のメッセージは「新テニスの王子様を読め」って見方が大好きですね。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
テニフェスpetitのラストをあの映像の「世界を敵に回しても」で締めるて「新テニ読んでくれよな!!」ってメッセージだっての新テニ好きとして大好きです。
マジで、リョーマ!無限に語りたいことある。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
エメラルドの服装と蝶も話したいし、並行世界移動説も話したいし、世界を敵に回してものカットも話したいし、サムライ南次郎の所以も話したいし、金太郎とリョーマも話したいし、2人のサムライとリョーマ!の繋がりも話したいし、
何から行きます?
とにかく話したいことが溢れ出てくるのである。
視聴者層について
公開2週目になり、TLなど見ていて、ふと、映画リョーマ!が刺さるメインターゲット層は、従来の週刊少年ジャンプ漫画アニメ視聴者層(小学生〜中学生)年代ではないのでは?
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月13日
映画リョーマ!は小中学生がテニプリ入門とかミュージカルアニメ映画として見るのも想定・期待されてはいると思うけど、刺さってるのは、「テニプリは初期に読んでた」「知合いがテニプリ超好きで」あたりの年代・属性の人たちな気がする。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月13日
あと、観劇・ミュージカル好き。と、勿論テニクラ。
公開時期について
リョーマ!がこの9月初旬公開になったのは、恐らく全米オープンに時期を合わせて狙ったのでは。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
2020年の全米に間に合わなければ、次は21年の全米の時期まで待ったくらいはしてるような気がした。 https://t.co/NXMzjo7HN2
さらに公開時期がオールテニプリ的にも相当奇跡的なタイミングで被っている。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
・SQ.本誌展開はリョーガと南次郎の「強さの秘密を教えてくれ」邂逅
・YouTubeテニチャ配信アニメが日米Jr.選抜エピソード終了〜リョーマ渡米前
・テニミュ越前南次郎が登場する演目終了直後
越前南次郎と倫子について
南次郎と倫子の夫婦が最高に好きだわ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
南次郎が終始に渡り倫子ゾッコンLOVEなのも、倫子が強い女なのも良い。倫子はガッツポーズなの本当に良い。
恐らく、テニプリの男女恋愛観の究極系は南次郎と倫子の関係なんだろうな、と思っている。
テニプリの男女関係の中でも、桃城と橘杏、手塚とミユキは南次郎と倫子に近い共助関係エピソードがある(と、私は読んでいる)。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
リョーマ!でのリョーマと桜乃もここに入ってきたかな。と。カルピン似ネコの缶バッジで。 https://t.co/UkwvPAFK3x
リョーマ!のパンフレットの松山鷹志さんの内容に心底から感銘を受けてしまった。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
越前南次郎の魅力をグッと上乗せしてるのは松山さんの"声"よ。確実に。
飄々としていて食えなくて、それでいて、なお真剣な越前南次郎の魅力を光らせる声。
リョーマ!でテニプリ作中2人目のラケ虐が披露されて、ふと思ったのだが、越前南次郎のラケットってもしかしてオジイ製ウッドラケットだったりする?
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月9日
リョーマの好みのタイプがポニーテールの似合う子なのは親父の南次郎発祥説、意外とあり得るかもな、と思い始めてきた。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月10日
リョーマ、現役時代のバリバリ激強親父は格好良いって思いが深層心理に強く焼き付いていそうすぎる。
ポニーテール=現役バリバリの親父
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月10日
の構図の越前リョーマくんある意味でめちゃ可愛いじゃんな。
Twitter軽く漁ったら、結構前からリョーマのポニーテール似合う子好きは南次郎が発端説が言われてて笑っている
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月10日
越前リョーマはポニーテールに現役バリバリの親父の南次郎を思い出している説を前提にリョーマ!を見ると、越前リョーマがマジでテニスと猫に興味関心全振りの男子中学生に見えて、それはそれで超面白かった。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
リョーマ&桜乃の教会のシーンも「そうだ。俺は現役の親父の試合を見るんだ!」と当初の決意を思い出させてもらったように見えてくるし、「俺が必ず」の後も「越前南次郎の八百長無しの全米優勝を見せてやる」に続きそうでマジで超"テニス"の王子様になる。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
でも多分こっちの視点で見た方が、リョーマと桜乃が共助関係になるからテニプリ的には関係性が深まる気がするのが面白い。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
精神的に沈みそうな時に、髪の毛の長い同行者が、親父を彷彿させるポニーテールを見せる、ってのがリョーマを奮い立たせた、と見ると、桃城-杏や手塚-ミユキのエピに近くなる。 https://t.co/7XcGiuYLm1
越前リョーマのポニーテールに絡んで何が良いって母親の倫子が絶対にポニーテールしないところ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
これがテニスの王子様がバリバリの"少年漫画"の爽快感を貫く所以。
劇中歌について
リョーマ!でのウルフ・ブー・フーのラップの出し方が上手い。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
冒頭のRAP FESTIVALで
「怪力ブ―」「俊足のフー」とそれぞれ自己紹介してるから、後のChaseシーンで説明がなくてもブーorフーどちらが追っているのか分かる。 https://t.co/deZd0OyW4x
ラップ自体が、相手のdisまたは自分アゲでリリックを刻むミュージックだという点も生かしている楽曲選択。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
ウルフについても「無事帰れるように神に祈りな」とリリックを刻んで教会で捕まえる役割を担わせるのも伏線として機能していて面白い。
世界を敵に回しても守るべきもの全てが俺をまた強く強くさせるから〜に乗せて歌い踊る乾貞治と柳蓮二を見て、この2人も世界を敵に回しても守るべきものの為に戦ったよねと、思って号泣してた。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月11日
リョーマ!のリョーマと桜乃の教会のシーンの立ち位置が完全に狙ってるんだよなぁ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月17日
リョーマ1人祭壇左側(牧師から見て)→桜乃バージンロードを進む→peace of mind→祭壇前でリョーマ右、桜乃左で並んで立つ→リョーマ先導で扉へ
結婚式の新郎新婦と全く同じ動きしてる。
こうは見てるが、私はパンフの「LOVEに見えないように」にそのバランス感覚が大事!流石!と思ってるので…
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
身体接触も事故った時だけの最小限だし、現代に戻ったら記憶は曖昧になってるし、絶妙に調整されてて良い。それで保たれるリアリティがある。 https://t.co/2HqR1W3TBe
先生、曖昧にしといてくれてありがとうございます。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
リョーマと桜乃も、手塚とミユキも、桃城と杏も、今はまだ曖昧で淡くてはっきりとはしていないから青春物として良い。
リョーマの想い部長の声の手塚国光「時を超えて 俺はお前のことを 助けることはできない」「思い出せ 越前」の辺りが、テニスがコーチングができないスポーツであるのと繋がる物があって良い。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
コートは孤独な戦い。その時、自らを奮い立たせる物とは何なのか。
You are the prince of Tennis.
映画オリジナルキャラクターについて
映画リョーマ!のエメラルド家のファミリーネームが"ベイカー"なのアニオリ日米Jr.選抜編から遊び心を発揮したやつだったりして。とか思ったりして。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月6日
ちなみに、私は、冒頭の広場に飾ってある車椅子テニスのプレイヤーはエメラルドではない、と思う。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
過去のエメラルドの利き手は右だけど、ポスターの車椅子テニスの選手は左でラケットを持ってるように見えるので。
夜空色の猫は許斐先生の化身説、最高じゃん
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
ベイカー父「ビジネスは大事だが、私にとってファミリーはもっと大事だ」
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
映画リョーマ!の中でも1,2を争うめちゃめちゃ好きなセリフ。大好き。
映画リョーマ!の南次郎vsヴォーンの決勝戦の大会の件、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
Adam AndersonだからAA openでA&A社になってる。今更だが。
全米オープンとは言っているけど、架空の大会として説明できるようなネーミングにもなってる。
<Decide>と<Glory>について
なんつうか、Decideは泣ける。Gloryは底抜けに元気が出る。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
それが部長とライバルとが主人公である越前リョーマとの距離の違いでもあると思う。
リョーマ!のGloryでリョーマに会わせたかった人物って○○○○なくて○○○で、○○○○○○がDecide版の手塚と幸村に呼応するようになってる人選だったんだと思っている。 https://t.co/3vfl9KOXMw
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月7日
fusetterの内容は以下の通り。
「リョーマ!のGloryでリョーマに会わせたかった人物って白石じゃなくて金太郎で、跡部と金太郎がDecide版の手塚と幸村に呼応するようになってる人選だったんだと思っている。」
手塚、幸村、跡部、遠山ならば、越前リョーマを取り巻く人選として、納得だろうよ。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月7日
Decide編では青学レギュラーが全員でやってる役割を跡部景吾は一人でやってしまうの跡部様は本当にヤバいな、と思う。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
Glory編で金太郎が出てくるけどリョーマとは直接話しはせずに白石の電話の近くで喚きまくってるの、すげー良いな、と思ってて、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
リョーマが奮闘してる時に金太郎は金太郎の世界で奮闘してる。ただお互いの存在がいることが負けたくない/アイツに勝ちたい想いを強くさせる。
まさしく”ライバルの声”。
越前リョーマからのタイムスリップ電話を受けて
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
Decide手塚「そうか なるほど」
Glory跡部「よく出来た作り話じゃねーの」
キャラの違いとリョーマとの関係性の違いがよく出てて面白い。
こんなに違っても2人共ちゃんとリョーマにとって有効なキッカケに機能するのも面白い。
そう考えるとリョーマ!の跡部様めっちゃ優しいじゃん。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
全国大会で対戦した他校の一年生からの半分イタ電みたいなのに付き合ってアドバイスまでして、懐が深い。
越前リョーガについて
リョーマ!を見た後に10月号SQ.Golden age343での南次郎とリョーガの邂逅シーンを読むと更に面白い。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
リョーガの年齢が18歳(誕生日前で17歳)というのが絶妙。
リョーマはまだガキだと言えてしまうけど、リョーガはもう大きくなっている。
大きくなったリョーガは南次郎の強さの秘密に迫れるか。
リョーマ!、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
ラストの南次郎とリョーマの草試合で、
リョーガは最後まで南次郎を応援していて、
リョーマは途中から応援を止めて試合を注視し、
南次郎との会話では、
リョーガ「父さんみたいになりたい」
リョーマ「お父さんみたいに強くなりたい」
って言うの、頭抱えてぐわぁぁぁってなりました。
これもn回言われてるやつだけど、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
テニプリ映画第1弾の二人のサムライでは、越前リョーガが八百長試合の片棒を担がされてリョーマに「真剣勝負をしてくれ」と迫られる役割をしてるっていう映画リョーマ!での越前南次郎と似たような葛藤を味わってるんだわな。
越前リョーガが大切な人達を守るためにはチームを離れる選択肢しか現状では持ち合わせていないの運命が酷。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
テニスが個人スポーツで良かった。
これは無印での個人スポーツが団体戦になったが故のアツさを逆行する。
メダノレお兄さんは越前リョーガに対してどんな解を持ち合わせているのか今から非常に気になります。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
新テニ読んでリョーマ!見て、改めて新テニ317〜318話のラルフとリョーガの会話
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
「…ずっと考えていました(中略)ありがとう」
「決着つけねぇと…ダメだなこりゃ」
をラルフが卓越したキャプテンシー持ちってことも踏まえて読むと、切なくてならない。
質問もらって調べ直したら、リョーガの公式設定は「年齢不詳」だった…抜けた…
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月17日
U17合宿に中学生組よりも先に連れて来られてるから15〜17歳のいずれか、リョーマとは3〜5歳差くらいってところか。 https://t.co/HsxowpVxAj
越前リョーガはキャラ造形がどんどん無印テニプリの世界の隙間に嵌っていく感じある。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
その価値ある真剣勝負が世界を壊すと知りながら真剣勝負が出来るのだろうか。
テニフェスpetitについて
DecideテニフェスPetitの「そして俺の心の中にある 自尊心 あなたが教えた 宝物」っぷりが凄すぎて。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月11日
手塚→跡部→幸村→白石→木手の部長陣とりわけヤバすぎる。
木手永四郎のスパイダーの映像取り分けヤバい。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月11日
「団体戦の勝敗は決まりましたが、手は抜かない方がいい」のプライドの在り方を見せられてる感。「そんなお前の一勝を部員達は望んでいるのか」に答える永四郎のプライド。
テニフェスpetitでの『世界を敵に回しても』の映像が、ラスサビの「世界をまるごと 変えてしまえ キミと世界変えよう どこまでも」で今の新テニ本誌の最強ドイツ戦がバシバシ出て来るの激アツで最高。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月11日
お頭「行くぞ野郎ども」から鬼「地獄へ道連れだぜ」にデューク・仁王ペアで集合絵バーン!
鬼キは「上げて来いやぁー」だった。すまん。申し訳ない。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
鬼vsQ・P読み直して出直してきます。 https://t.co/3rxB7cUlxH
新テニ32巻の購入者特典映像『新テニテニスの王子様』幸村vs手塚がマジで大好きで今でも視聴するんですが、あんまり再生回数そんなに多くない。まあ購入特典だし。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月6日
リョーマ!のテニフェスpetitの先達。
未来の漫画。
リョーマ!Decideの応援上映
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月17日
テニフェスpetitのgo onでペンラ振るのがテニフェス2016合戦でソロ2位ランクインでの細谷佳正サプライズ登場がと重なって泣けてヤバかった。
Decideのテニフェスpetitで特に好き
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月17日
・エメラルドライン/幸村精市の「stay with me」で立海レギュラー
・go on/白石蔵ノ介の(拳をもう一度握る)「ぎゅっと」でキミ様&白石のハイタッチ
リョーマ!本編が立海vs青学を蘇らせる構成になってるから、本編後テニフェスpetitでの『世界を敵に回しても』は新テニ現最強ドイツ戦で展開するのがまた重なってアガる。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
新でも世界を変えてくれよ。U-17JAPAN。 https://t.co/rCLg8JXdaF
映画リョーマ!とテニフェスpetitは採番されてる映倫の番号が異なるから別の映画を2本上映してるってことなんだと思われる。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
別作品として制作して申請出してる。
テニフェスpetitの最新絵はジークフリートvs切原赤也の睨み合いかな?と思うので、本誌ベースだと2020年年末辺りまでの原稿を使って制作してると見ても相違ないだろうか。単行本だと32巻。21年3月発売。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
やっぱりかなりギリギリまで引っ張ってテニフェスpetitは作られてるかも。
Decide版テニフェスpetitはソロ曲が多くて、今までのシーンをキャラの造形に集まる演出が多いけど、『エメラルドライン/幸村精市』では、幸村の肩ジャージが靡く下に幸村精市の今までをはためかせてその先を前進する幸村精市に見せてるのが、堪らなくて、好き。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
蜘蛛の巣で己のアイデンティティの所以を絡めとる『スパイダー/木手永四郎』と、挫折のシーンを集めて割って打破して星を掴み取る『go on/白石蔵ノ介』も超好き。go onは、「so attack」から始まるのも痺れる。新テニ237話!
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月19日
竜崎桜乃の動きについて
映画リョーマ!のリョーマ&桜乃vsブー&フー追いかけっこ最終局面@屋上で、リュックを追って桜乃が自発的に飛び降りる場面、
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
桜乃”だけ”は下に屋根があることを知ってる状態なのが絶妙だと思って見ている。
桜乃は無謀に飛び降りたのではなく、勝算があって飛んでる。
ブーとリョーマが睨み合ってる最中、桜乃だけが屋上の縁の下を見ていて、リョーマもブーも縁から落ちる=転落と思い込んでいるので、桜乃の飛び込みがブーの隙を生むのに繋がる。相手を騙すなら味方から。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
基本的に自分の道は自分で勝ち掴んで切り開く。誰かが助けてくれるのを待ったりしない。
ストーリー全体について
これは私の偏見と、劣等感と、先入観が強い感想にはなってしまうけど、「テニスは白人男性のスポーツ」って古い定説に真っ向から勝負しに行ってる部分もめっちゃ好き。リョーマ!。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月12日
由緒正しいテニプリ悪党仕草集
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月5日
「ただ今ピンチです」、カツアゲ、ほうきラケット、空き缶、リョーマの頬クリーンヒットサーブ。
Dear Princeで青学が立海に勝つ全国優勝の試合で始まり、ラスト世界を敵に回してもの「俺たちがついているから」「君と世界変えよう」で青学レギュラーが映って〆る。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
この構成。堪らない。
絶対王者に勝って世界を変えた青学のストーリーが蘇る。
リョーマ!が王子様vs神の子で始まる意味。
道を切り開くのは、テニス
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
不思議なことを運ぶのは、猫
と、まあ滅茶苦茶やってるようで結構、法則立ててるから話がシンプル。映画リョーマ!。
分かりやすい単純さも大事。
映画リョーマ!、八百長試合について、分かりやすい悪役アダム・アンダーソンに越前リョーマが迫る時に「アンタのところのヴォーンだって勝つかもしれないじゃん」って言うのTHEテニプリismを感じて好き。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月18日
どんな強敵でも実際に戦ってみないと勝敗は分からない。だから真剣勝負が面白い。価値がある。
そして、平等院鳳凰について
新テニ最新話の平等院鳳凰に映画リョーマ!を感じたのは、お頭に「世界を敵に回しても」的な魂を見たのかもしれん。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月6日
今の新テニのボルクvs平等院って、まんま『世界を敵に回しても』の歌詞の世界では。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月6日
錯乱半分、ガチ半分。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月6日
時の異邦人はタイムループだし、歌の担当箇所も南次郎→三船、手塚→種ヶ島、跡部→デューク、幸村→鬼、桜乃→徳川でどうだ。(どうだ、とは。)
平等院鳳凰と世界を敵に回しても
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月6日
↓
(歌詞モロ書きなのでfusetter行き)
○○○○○○○○○○○○○○○○○○○ https://t.co/TGNmb5kV3L
fusetterの内容は以下の通り。
「世界を敵に回しても 譲れないものがある
そして俺の心の中にある 自尊心(Golden age345 死)
あなたが教えた 宝物(Golden age344 強すぎるが故に)
世界を敵に回しても 守るべきもの全てが
俺をまだ強く強くさせるから(Golden age145 破壊王 〜 Golden age146 黙諾)
時の異邦人だとしても その声援があるなら(Golden age342 タイムループ〜螺旋の洗礼〜 〜 Golden age343 記憶の上書き)
世界をまるごと 変えてしまえ(Golden age339 俺達の願い Golden age345 死)
キミと世界変えよう どこまでも(Golden age273 円陣を囲んで)」
「その声援があるなら」にリョーマからのお願いを入れるの抜けてた。
— なみかわ (@namimashimashi) 2021年9月6日
以上、
2021年9月19日(日)現在で公開はまだもう少し続くし、私の感想もまだまだある。
ひとまず、自分のツイートまとめ前編として。記録まで。
『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future前篇』原作偏差値高過ぎリスト
2021年2月13日(土)に公開された『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future前篇』。
アニメオリジナルストーリーでありながら新テニスの王子様の原作者 許斐剛マッチメイク完全監修の一作である。
視聴して驚いた。
あまりに原作の『テニスの王子様』『新テニスの王子様』そのものに近すぎる。
まるで原作漫画を見ているかのようなシーン、キャラクターの躍動、セリフの数々に感動してしまった。
原作者完全監修は伊達じゃないと思い知った。
それでありながら、これはアニメ表現でなければ出来ないだろう、と思わせるような見せ方をした箇所もあり、テニスの王子様シリーズのアニメ視聴経験の中でもトップクラスに面白かった。
ここは良かったと思わされた箇所を記したくなったので、ブログにまとめることにしました。
〜以下、内容伏せは一切無く記載していきます〜
《全体》
まず、Game of Futureと次世代をテーマにしたことが上手い。
氷帝vs立海の試合を組む時にチーム総合力ではどうしても立海が勝ってしまう。
現に2013年9月9日発行 公式ファンブック 新テニスの王子様10.5に掲載されているPlayers' Database内、合宿招集メンバー各校8名の総合評価チャート平均値を採ると、氷帝17.2、立海18.2(どちらも小数点2位以下四捨五入)となる。
総合値にして1程度の開きが出る。
しかし、そんな中でも、氷帝に軍配が上がるとしたら次世代の2年生の数だろう。
立海の切原赤也の能力は非常に高いが、テニスの王子様が取り扱うのは団体戦だ。
氷帝には全国を知っている2年生が3人いる。しかも3人だ3人とも全国で試合をしている。この経験を持っているのが1人と3人とでは全然違う。
立海が次世代でも勝つためにはここに手を入れなくてはならない。
でも戦力を落とし過ぎる訳にはいかない。
見込みのある2年生を1人だけダブルス枠で、しかも相方をW杯選抜に選ばれたプレイヤーと組ませて出場させるのが落とし所だ。
そこで、新キャラクター玉川よしおの出番である。
しかも、この玉川よしおに未完の必殺技がある設定にすることで彼がその1人だけ起用される見込みのある2年生であることに説得力を持たせる。
玉川よしおの設定については、様々な媒体で少しずつ公開されているが、原作者許斐剛のTwitterで2020年11月4日付けで公開された動画の設定を最新とする。(2020年3月20日付け)
#玉川よしお設定集#ヨシオタマガワ#新テニスの王子様氷帝vs立海#ヨルテケヅツヲスニテハウオニ pic.twitter.com/71C5QNHOWw
— 許斐剛 (@konomi_takeshi) 2020年11月4日
次世代を担う新しいキャラクターを登場させてメインテーマを担わせることで、新しい物語にしつつも、話に無理がなく見せている。
話を次世代に向けるために新しい次世代のキャラクターを登場させる手法は、『テニスの王子様』の最終決戦でも浦山しい太の登場で取り入れていた手法である。(Genius373最終決戦!王子様vs神の子③)
《D2 向日岳人・忍足侑士ペアvs丸井ブン太・玉川よしおペア》
多くの視聴者がTwitter等で書いていることだが、忍足・向日ペアの"3人でダブルス"へのリベンジ・マッチになっている。
関東大会 青学vs氷帝D2で3人でダブルスを相手にする忍足・向日ペア。しかも3年生の固定最強ペア+2年生1人の組み合わせと、関東大会初戦の青学D2にそっくりの組み合わせだ。
全国大会初戦のvs椿川では勝利のあるペアではあるが、原作者監修下で勝ち試合が描かれたのも悲願である。
忍足・向日ペアの勝利描写が原作者許斐剛先生のこだわりでもあったことは、2021年4月7日に『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future』Webサイトで公開されたスペシャル座談会第2弾vol.1にて明かされている。
スペシャル座談会 第2弾 | 新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future 特設サイト
この試合は、尺が短くて正直文量も少なくなってしまうが。
試合後に鳳長太郎に問われる 「満足できたか」のやり取りは、関東大会でも全国大会でも監督の榊太郎と宍戸・鳳ペアが交わすやり取りである。
関東大会でも全国大会でも監督に答えるのは3年生の宍戸であったが、この氷帝vs立海は次世代である2年生の鳳がこの「満足できたか」の問いかけに答える。
これぞ"Game of Future"だ。
とはいえ、この試合。欲を言えば、真田弦一郎と柳蓮二にもう少し原作の最新展開を拾う方向が欲しかった、と思ったりもする。
《S3 宍戸亮vs柳生比呂士》
試合に勝ったのは宍戸亮、新技で新しい展開を見せたのが柳生比呂士、と魅せ場を分けてどちらにも華を持たせた巧いストーリーの一戦。
新技の展開を見せる役割となった柳生からは新テニスの王子様30巻Golden age295「仁王くん アナタは今… 世界を震撼させていますよ」と体を震わせながら言った柳生比呂士を覚えた。仁王に震撼した柳生の未来だ。
柳生比呂士の新技「リフレクションレーザー」は、レーザービームと同じ速度で別方向に跳ねるショットだと思い込ませることで威力を発揮する。
これは、新テニスの王子様1巻Golden age7苛酷な試練を乗り越えろ にて仁王雅治vs柳生比呂士で柳生が最後に見せた曲がるレーザービームで「紳士(ジェントルマン)が詐欺師(ペテンし)を詐欺(ペテン)に掛けちまったぜ」と言われる。
跳ねる角度打った本人以外はどこに跳ねるか分からない切原赤也のナックルサーブのオマージュっぽさもある。
テニスの王子様公式ファンブック40.5巻P79柳生比呂士のページで豆トリビアを披露する担当が切原赤也であり、「「レーザービーム」って名前からも分かる様に、意外と特撮とかSFとかに萌える人なんスよね〜」と柳生比呂士の絶対的必殺技レーザービームを語らせたことを思い起こさせる。
また、宍戸&鳳の向き合っての拳合わせカットは、テニスの王子様15巻Genius131信頼の最終コマでその時に宍戸鳳ペアが試合をしていた相手である乾貞治・海堂薫ペアをモチーフにしているであろう。乾が左手、海堂が右手の正面を向いての拳合わせ。
この拳合わせ絵はBEST GAMES!!シリーズでは原作コマ通りには描かれておらず、新テニアニメチームが原作漫画に加えてBEST GAMES!!を踏まえながらGame of Futureを制作したことが伺えた。
以上、
原作『テニスの王子様』のオマージュのようなシーン、カットの数々に感動した箇所である。
願う事ならばこの『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future』は、許斐剛マッチメイク完全監修なので、是非許斐剛漫画で読んでもみたいものである。
漫画になる際に、とりわけ玉川よしおを漫画でどのように表現するかは非常に気になる。
玉川よしおは、アニメが初めての試合であり、かつ、このGame of Futureのエピソードのために登場したと言っても過言ではないだろうキャラクターに相応しく、アニメだからこそできる見せ方をされている。
丸井からの呼びかけに対する「はい 玉川です」。
この定型やりとりを繰り返す。
これを、その時々の戦況や玉川の心境を抑揚や感情の込め方で違いを出して表現している。
視覚情報しか無い漫画では表現できないキャラクターの見せ方だ。
原作者監修で制作したアニメで初めての見せ場を作るキャラクターである矜持、その利点を最大限に活かしてきた描かれ方と言えるだろう。
彼が許斐剛漫画になった時にどの様に描かれるのか非常に興味がある。
《EDテーマ『ONE and ONLY/氷帝エタニティと立海ヤング漢』》
これは『テニスの王子様』ではなく『新テニスの王子様』なのだ。
ONE and ONLY 氷帝エタニティと立海ヤング漢 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
サビの歌詞
「どうだい?甘い甘い 夢から醒めた世界
お前はこれで満足かい?
まだ 脆い脆い ガキみたいな正論
強さも優しさも1つじゃない
全てを奪うんだ ONE and ONLYであれ
どうだい?甘い甘い 夢から醒めた世界
やるべきことは、ほらなんだ?
もっと高く高くほとばしれ情熱
弱さも厳しさも1つじゃない
その目で見極めろ ONE and ONLYであれ
世界を変えちまえ ONE and ONLYであれ」
「テニスって楽しいじゃん」と、皆が戦ってきた一つの答えにたどり着く『テニスの王子様』は、少年漫画の終決として非常に美しい。
だが、その続きの『新テニスの王子様』は各人が自分の武器を探して見つけて成長していく構成が取られている。
強さも 優しさも 弱さも 厳しさも一つじゃないのが、『新テニスの王子様』だ。
新テニスの王子様パーフェクトファンブック23.5の「許斐先生が語る!パーフェクトインタビュー」内で「『新テニ』で、特に進化したと感じる中学生キャラは?」の質問に対して「(前略)これまでのテニプリだったら、すぐに上手くいくんですよ。何かをやろう、よし、練習したからできた!っていうのが『テニプリ』。それまでのプロセスをうじうじ書かないのが漫画のコンセプトでもあったんです。でも今回に関しては、そんな簡単には強くなれないよと。時間を掛けた文いい演出を考えているので(後略)」と、『新テニスの王子様』と『テニスの王子様』との描き方の違いを語っている。
""テニスの王子様ではなく、"新"テニスの王子様を冠にした『新テニスの王子様 氷帝vs立海』。
2021年4月17日に公開される後篇ではどんな『新テニスの王子様』を見せてくれるのか。恐くもあり、期待もあり、その時を待とう。
《ショー》・マスト・《ゴー・オン》-君島育斗&白石蔵ノ介ペアを考える
※タイトルに脱字があったため、アップロードし直しました。
『新テニスの王子様』U-17 W杯 準々決勝 日本vsフランス D2君島育斗&白石蔵ノ介vsトリスタン・バルドー&ティモテ・モローの試合と、楽曲『go on/白石蔵ノ介 』について書きたい。
まず第一に、私はこの試合が大好きなのだ。
めちゃくちゃ面白くて好きな試合だ。
そもそも君島育斗の試合が面白い。
君島がプレーする試合は、君島育斗の能力(スキル)『交渉』が存分に生かされる試合展開になっている。
交渉が成立すれば君島サイドが勝利し、失敗すると敗北となる。
詳細は割愛するが、W杯前の合宿所での入れ替え戦も『交渉』に沿った試合展開になっている。(参照:『新テニスの王子様』9巻10巻Golden age84〜90)
この君島&白石vsトリスタン&ティモテも、試合途中で『交渉』のテーブルに事前になかった手札:"トリスタン&ティモテが2人とも両利き"を出されて交渉成立のシナリオが崩れる。
日本vsフランス戦D2は、ストーリー展開も上手い。
最初はポージング対決の突拍子もなさにゲラゲラと大笑いしてたのが、試合が後半に進むにつれて真剣勝負の試合展開に引き込まれて行き、カミュが「可笑しいねいつの間にか4人共ポージング対決忘れてるよ」と言う頃には読者側も最初のポージング対決を忘れて漫画を読むようになっている。まるで漫画世界と読者心情がリンクするかのような感覚を覚える。
また、決着スコアだけ見ると日本ペアは結構な惨敗であるが、内容の描き方で白石にも君島にも魅せ場がちゃんとあり、さらには白石の成長物語にもなっていて、でもしっかりフランスが勝っているのでフランスの格落ちにもなっていない。
ストーリーの上手さは応援で描かれる人選にも現れており、試合後半Golden age240可笑しなイケメン達においてベンチで切原赤也がヤジを飛ばして、それを遠野篤京に諌められる(殴られてる)が、これは、
・5番コートvs3番コートの総入れ替え戦D2で白石蔵ノ介と切原赤也がペアを組んだこと
・遠野篤京と君島育斗がダブルスを組んでいたこと
・U-17W杯大会vsギリシャD1で遠野篤京と切原赤也がペアを組んだこと
以上3つを踏まえて成り立つ描写で、ここまでの『新テニスの王子様』で展開された人間関係を綺麗に踏襲している。
そして、とりわけ印象的なのが、白石蔵ノ介のキャラソン『go on』の歌詞から引いてきたようなサブタイトルGolden age237 so attack。
『go on/白石蔵ノ介』は、テニプリフェスタ2016合戦テニプリソング1/800曲!の投票で総合4位ソロ部門2位に選ばれている。
2010年4月の発売から支持され続けるテニプリソングの中でも色褪せない名曲の一つだ。
本稿のタイトルに用いた"The show must go on."。
この試合は白石蔵ノ介と君島育斗とのペアだ。
この試合の白石のパートナーが種ヶ島ではなく君島だったのは必然だ。
審判が試合開始を告げた直後に君島は言う。
「さぁショーの開幕です!」
この試合はショーだ。
The 「Show」must「go on」.
君島育斗&白石蔵ノ介の組合せだったからこそ導くことができる力強いフレーズが見えてくるのではないだろうか。
この試合の中で白石が掴み取った『星の聖書』(スターバイブル)も幸村が言うように「ずっと『聖書テニス』に拘り続けた」から辿り着けたものだ。
今までの過去の上にある今日。
ギリシャ戦S3の時のような苦味を残したことも無駄な一日じゃない。
自分の人生(スタイル)を進み続けた先の答えだ。
go onの歌詞に「目指してくその場所は変わることのない一本道」とあるが、星の聖書は、聖書テニスを変わらずに進み続けた先に辿り着いた場所なのだろう。
Golden age237。「so attack」。
拳をもう一度握るぎゅっと
まだここじゃ終わらない。終われない。
進み続ける意志を硬く結ぶ一試合だ。
私はこの試合が大好きだ。
この試合を読むと前を向く力が湧いてくる。
余談だが、「show must go on」は故・ジャニー喜多川氏の座右の銘でもあったし、イギリスの伝説的ロックバンドであるQueenにも『The Show Must Go On』という楽曲がある。このフレーズに込める決意を、力強さを、覚悟を、感じる。
最後に、白石蔵ノ介の座右の銘についても触れておきたい。
白石は、今までに公開されたプロフィールで座右の銘が3度変わっている。
その変遷は下記の通り。
全国大会準決勝後 無印40.5巻 有終の美
W杯ギリシャ戦後〜フランス戦前 新23.5巻 「…この質問パスしてええか?」
W杯フランス戦後 テニプリパーティ No man is an island.(和訳:人は一人では生きていけない)
終わりを超えて、迷いを経て、その先に踏み出す。
そんな姿が見えてくる。
ショー・マスト・ゴー・オン。
何があっても止めない。続けて行こう。
keep it tough
go on 白石蔵ノ介(細谷佳正) 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
そこから 未来を 始めてるんだ。
「ギリシャ戦が面白い」と言いすぎて理由を書くよう勧められたので
ギリシャ戦は面白い。
『Bloddy Dance』/遠野篤京
遠野篤京の「Bloody Dance(アニメ「新テニスの王子様」) - Single」をiTunesで
と『閃きCHAY BOY☆』/種ヶ島修二
種ヶ島修二の「閃きCHAY BOY☆(アニメ「新テニスの王子様」) - Single」をiTunesで
を聞きながら読むともっと面白い。
越知月光のギリシャ戦モチーフ楽曲が2020年9月22日現在で未だ無いのが残念極まりない。
2020年2月20日に『新テニスの王子様 We LoveテニプリCh #15〜平等院・鬼がやってきたSP〜』で平等院鳳凰役:安元洋貴氏と鬼十次郎役:遠藤大智氏がフリートークで「ギリシャ戦は面白いと思いますよ」とniconico生放送の視聴者コメントを拾って会話が続いたくらいには面白い。
なお、平等院も鬼もギリシャ戦には出場していないキャラクターだが、この評価である。
ギリシャ戦は面白いのだ。
さて、閑話休題。
この「ギリシャ戦が面白い」について掘り下げて考えてみた。
Young Men's Christian AssociationことYMCAは、その正章ならびに略章に「精神(心)spirit」「知性mind」「体body」を掲げ、この3つが調和した全人的な人間を育成するシンボルとしている。(東京YMCA. "YMCAとは".
https://tokyo.ymca.or.jp/about/ , 広島YMCA. "YMCAのロゴについて".
http://www.hymca.jp/about/logo.html , 鹿児島YMCA. "YMCAについて".
http://kagoshima-ymca.org/?page_id=41 , (2020-09-22))
注釈)なお、YMCAは2017年10月にロゴとスローガンを新しくしている。詳細は日本YMCA同盟のWebサイトや全国各地のYMCAが発信している情報を参照されたい。
この「精神(心)spirit」「知性mind」「体body」になぞらえて読むと非常に面白い団体戦が『新テニスの王子様』にある。
18巻&19巻Golden age178〜195のvs ギリシャ戦だ。
第1試合〜第3試合まで「精神(心)spirit」「体body」「知性mind」の順に展開される。
以下、各試合を簡単に紐解く。
・「精神(心)spirit」
第1試合 ダブルス2 タラッタ・ヘラクレス&パパドプーロス・エヴァゲロス vs 越知月光&大石秀一郎
最初は『無邪気なしっぽ(アベレース・ケルコス)』と『マッハ』のサーブ合戦に加えて大石の領域(テリトリー)と『蜃気楼は語る(アンディカトプリズモス ディエルケスタイ)』で技の見せ合いで始まる。
その後、試合中盤4-4時にヘラクレスの『オリンポス 白銀の光(レウコンアルギュロスポース)』と越知月光の『精神の暗殺者(メンタルアサシン)』発動から精神面での潰し合い合戦になっていく。
キーポイントは、敵にも味方にも精神的重圧をかける越知月光の『精神の暗殺者』への対応だ。ヘラクレスの『オリンポス 白銀の光』は精神攻撃系ではなく、自らの身体能力を覚醒させる技である。
エヴァゲロスと大石の中学生二人はどちらも越知月光の『精神の暗殺者』の重圧は耐えられない。
一方でヘラクレスについて、自身は、越知の『精神の暗殺者』には『オリンポス 白銀の光』で覚醒させた身体能力で対応できるが、その後の大石の大和魂の前に精神的重圧がかかり迷いがでてしまい、互角だった技の打ち合いに競り負ける。
ここでは時系列が重要である。
・技同士はほぼ互角
↓
・越知月光の『精神の暗殺者』への対応方法
↓
・『精神の暗殺者』から生き残った者同士対決で大石が仕留める
この三段階の順番がどれか一つでも入れ替わると違う展開になっていたであろう。
総括すると、越知の能力『精神暗殺』で確実に1人を仕留め、相手の攻撃で精神が殺されず生き残った大石の日本ペアの勝利、となる。
・「体body」
第2試合 ダブルス1 アポロン・ステファノプロス&オリオン・ステファノプロス vs 遠野篤京&切原赤也
言わずもがな、誰が見ても視覚的に分かるであろう物理的な身体攻撃での潰し合い試合。
血飛沫が舞う処刑対決。
処刑法は、遠野もステファノプロス兄弟も身体への物理攻撃だ。
ゲームカウント4-4の時に、兄者アポロンの介錯完了と遠野の限界で互いに1人ずつ動けなくなるも、残ったもう1人のダメージが日本の方、つまり電気椅子1回で眠らされていただけの切原赤也の方が、介錯を残すのみまで処刑法を喰らっていた弟者オリオンに比べてダメージが少なかった。そこに能力ブーストの悪魔化が加わり勝負有り、となる。
この試合の決着については、直前まで有利を確信していた弟者オリオンが、突然の形勢逆転かつ1人残されたかつ悪魔を相手にする展開に、大いに焦り、精神的にもノックアウトを喰らってまともに動けなくなった。という見方もできるだろう。
また、人間の処刑法では悪魔は処刑できなかった、と見ることもできるかもしれない。
いずれにせよ肉体攻撃の物理的な潰し合いとなった試合である。
・「知性mind」
第3試合 シングルス3 ゼウス・イリオポウロス vs 種ヶ島修二
「知性mind」としたが、「精神(心)」と「体」ではない人間の構成要素であり、精神(心)spirit・知性mind・体bodyを心・技・体にすると"技"にあたる試合。
名前の通りの"オールコントロール"試合の全てを支配する能力持ちの全知全能ギリシャ神話の神々の王であるゼウス神に対抗する、無効化能力持ちの種ヶ島修二、な構図となっている。
ここでキーポイントになるのが、種ヶ島の無効化技の名前が仏教用語の『已滅無』を採用されているところだろう。
見方によっては、ギリシャ神話vs仏教の様相を呈している。
つまり、人間の信心的な部分の概念を能力にしている者同士の試合になっている。
結局、試合自体は、"無い"ものは"支配"できないということで種ヶ島に軍配が上がる。
付け加えて、この試合が上手いのは、上位概念の捉え方をすると思想系能力バトルだったにも関わらず、というよりも、"だからこそ"、かもしれないが、優劣ではなくて『無』vs『支配』といった相性で勝敗が決まったように読むことができるようになっているところだと思う。
ちなみに、余談だが、西洋系思想において「無」が語られていることはほとんど無い。西洋思想では「有」が先立つことが主で、「無」は概ね「有」の対立概念否定概念程度である。東洋やインド系統の思想のように「無」そのものについて論じたりしていない。
ギリシャ戦は、全人教育が目指す人間像、すなわち、知識・感情・意志の調和のとれた人、the whole person, all-rounded personを構成する人間の全部の要素を分解して全三試合に分配した団体戦だと読むことができるだろう。
文字通りの"人間"ドラマになっている。
そして最後に述べておきたい以下個人的な感想。
無印の『テニスの王子様』の頃から引き継がれている部分ではあるが、『新テニスの王子様』の一番面白くて上手なところはこの上位概念が作中で言語化されていない部分だと思っている。
登場人物たちは「これは精神の闘いだ」といった内容はセリフやト書きで言わないのである。
あくまで、彼らは各々のテニスで試合をして、自分のテニススタイルで勝利を目指して、結果的にテニスの試合の勝ち負けがついているだけなのである。
メタ認知しようとすると思想的なぶつかり合いに見えなくはないものが、表現の次元で純粋なバトル漫画に落ち着いている。
この、ある意味での"はぐらかし"が、各方面への配慮が求められる現代において世界大会編を大々的に展開することができる一面なのではないかと思う。