超解釈テニスの王子様  人生哲学としてのテニプリ(namimashimashiのブログ)

人生への圧倒的肯定を描き出す『テニスの王子様』と、その続編『新テニスの王子様』についての個人的な考察を綴ります。 出版社および原作者など全ての公式とは一切の関係はありません。全ては一読者の勝手で個人的な趣味嗜好です。 Twitterアカウント:@namimashimashi

ユルゲン・バリーサヴィチ・ボルクはヘーゲルである〜U-17 W杯準決勝ドイツvs日本に見るドイツ観念論〜

初めに断りをさせてください。 本稿の筆者である私は、ドイツ観念論ならびに西洋哲学に関する専門知識は持ち合わせてはいません。深く学習した経歴もありません。一般的な知識をもとに調べた範囲で、新テニスの王子様との類似性を覚えた部分について述べてい…

追記『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』雑記 〜世界を敵に回しても譲れないものとは何だろうか

今までTwitterで感想や考えたことを書いてきたけれども、字数制限が無いブログでも『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』について書いておこうと思う。 Twitterでツイートしたことは下記の2つのエントリーにまとめている。 (※どち…

『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』自分のTwitterツイートまとめ〈後編〉

2021年9月3日(金)公開『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』の溢れかえるTwitterツイート感想をまとめるエントリーの後編。 前編では公開3週目の2021年9月19日時点までのツイートをまとめていた。 この後編では10月16日0:36時点ま…

『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』自分のTwitterツイートまとめ〈前編〉

2021年9月3日(金)公開テニスの王子様シリーズ実に10年ぶりの新作映画『リョーマ! The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』について、Twitterでツイートしている感想雑感のまとめと追加をしたくなったので、自身のリョーマ!関連ツイートを貼りつつ…

『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future前篇』原作偏差値高過ぎリスト

2021年2月13日(土)に公開された『新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future前篇』。 アニメオリジナルストーリーでありながら新テニスの王子様の原作者 許斐剛マッチメイク完全監修の一作である。 視聴して驚いた。 あまりに原作の『テニスの王子様』『新…

《ショー》・マスト・《ゴー・オン》-君島育斗&白石蔵ノ介ペアを考える

※タイトルに脱字があったため、アップロードし直しました。 『新テニスの王子様』U-17 W杯 準々決勝 日本vsフランス D2君島育斗&白石蔵ノ介vsトリスタン・バルドー&ティモテ・モローの試合と、楽曲『go on/白石蔵ノ介 』について書きたい。 まず第一に、私…

「ギリシャ戦が面白い」と言いすぎて理由を書くよう勧められたので

ギリシャ戦は面白い。 『Bloddy Dance』/遠野篤京 遠野篤京の「Bloody Dance(アニメ「新テニスの王子様」) - Single」をiTunesで と『閃きCHAY BOY☆』/種ヶ島修二 種ヶ島修二の「閃きCHAY BOY☆(アニメ「新テニスの王子様」) - Single」をiTunesで を聞きな…

キャラクター考_主人公校とライバル校に関する観測

ふと、思ったのだけども、無印『テニスの王子様』で明確な団体戦の勝ち試合描写が無い学校は【聖ルドルフ・六角・緑山】の3つだけではないだろうか。 主人公校の青学以外のいわゆるライバル校の中でも【不動峰・聖ルドルフ・山吹・氷帝・緑山・六角・立海・…

愛されるよりも愛したい

テニスを。 テニスに愛されるよりもテニスを愛したい。 その生き方を魅せてくれている奴らがいる。 この文章は、ジャンプSQ.2020年7月号が発売され、Golden age302『零感のテニス』までを読み終えて考えていることである。 U-17 W杯準決勝S2幸村精市(日本)vs…

同調圧力を無効化したい

2020年5月4日(月)0:00に先行配信された 種ヶ島修二「閃きCHAY BOY☆」 遠野篤京「Bloody Dance」を聞きながら『新テニスの王子様』17〜19巻を読みながら、改めて思ったことを徒然と書きます。 『テニスの王子様』『新テニスの王子様』の最強さを抽象化した時…

僕の青春を不二周助に捧ぐ

これは、2001年に不二周助に魅せられ、それから18年強の間、不二周助に対して向けてきた感情を煮詰めてドロドロにしてしまった、もうどうしようにもまとめられなくなってしまった、私の不二周助への執着と願望と感謝を綴ろうとした文章である。 === 不二周助…

天衣無縫の極みについて考える_幸村精市とテニス

幸村精市は天衣無縫の極みの文脈のキャラクターではないのではないか。 天衣無縫は誰もが持ってるので、"天衣無縫の極みの文脈ではない"というと語弊があるかもしれない。 本稿は以前にこのブログにアップした天衣無縫の極みについて考える_人生の辿り着くべ…

スポーツ漫画は現実スポーツの前座ではない

『テニスの王子様』『新テニスの王子様』を考察する面白さは、緻密に構築された世界観の秘密を解き明かすような類のものではない。 異世界ファンタジーやサスペンス・推理物の考察とは異なり、作品全体を通して発するメッセージやエネルギーが何であるかを掴…

平等院鳳凰は"頭(かしら)"である

Twitterで呟こうとしたら3,000字近くにまで及んでしまったのでブログにも載せることにしました。 Twitterは140字なのにね。 何考えてんだ、お前。っていう。 そんなわけで考証とかあんまりしていないし、Twitterばりの砕け口調です。 いつもブログ書く時に(…

思い出せ、越前 そして俺たちも、思い出せ

原作漫画への多大なる信仰とアニメ声優の声を聞きすぎた影響で長年、ミュージカル『テニスの王子様』(通称:テニミュ)の観劇を避けてきたが、社会人生活も3年目となった夏、収入にも困らなくなったこともあり、ようやくテニミュの観劇を開始した。2017年8月…

"テニスの王子様"って何なのさ (という自分への現時点での回答)

"テニスの王子様"性とは何だろう、と考えている。 時代が変わっても、媒体が変わっても、それを"テニスの王子様"だと認識させるものは何であるのだろう、と考える。 BEST GAMES!!手塚vs跡部のオーディオコメンタリーをはじめとしたBEST GAMES!!シリーズで製…

絶望の姿

『テニスの王子様』が描き出す人生への圧倒的肯定感を語るために用いた作中における絶望の姿を考えてみたい。『テニスの王子様』が絶望として表現したのは何だったのだろうか。 なお本稿は以前にアップロードした下記過去の記事と内容は重複しますがご容赦く…

最近考えている宗教生活とテニプリ関連の思索について

このブログを書いている私自身は参加していないのだが、2019年2月23日に開催された第3回テニスの王子様研究発表会において発表された研究の中に「テニスの王子様は神話」だと結論づけるものがあったという情報が耳に入ってきた(※要旨や発表内容を拝見して…

閑話_ブログ開設から一年経ったので…

odaibako.net いつもご覧いただいている皆様、 検索等でたどり着いてご覧いただいた皆様、 当ブログをお読みいただきありがとうございます。 心より御礼申し上げます。 個人的に書きたくて書いていることなので、 こういうものは自力で考えて、対象と対話し…

覆い隠される真理

本稿は『テニスの王子様』『新テニスの王子様』を宗教的気づきをもたらす物語として解読することを目的としているため、この試合のストーリーにおいて語られる精神的やりとりに着目して解析している。 テニスの王子様はテニスのルールどころか物理法則をも超…

「桜咲くこの街で 大きく笑おう」

竜崎桜乃は想定される読者の立ち位置を体現する存在なのではないだろうか。 傍観者から当事者になろうとする、物語から正しく勇気をもらう人物のシンボルだ。 彼女の言葉は真実を覆い隠す傍観者ではなく、越前リョーマをまっすぐにみつめる彼女の越前リョー…

価値観の格付けがされない世界

試合は哲学と哲学のぶつかる場所だ。 どちらの希望の力が強いか。 試合相手は互いにとっての絶望の姿をしている。 主人公を誰にするのか、思い入れを誰にするのか、によって見える正義の形も希望の姿も変わってくる。 そこで『テニスの王子様』は青学が主人…

キャラクター考_氷帝学園に魅せられるということ

本稿は、『テニスの王子様』におけるライバル校:氷帝学園について考察する試みである。 最初に断りを入れさせてもらいたいが、無印『テニスの王子様』は青春学園中等部男子テニス部が主人公のため、ライバル校の考察は非常に難しい。 ライバル校はどうして…

『BEST FESTA!! 青学vs氷帝』感想とか何か色々書きたくなったこと

(前置き) 本当はTwitterで呟こうと思っておりました。 書きたいことを書き出していったら、あろうことか3,000字(ツイート20個分)近くなったのと、文字数制限140字を数えるのが面倒になった(こっちが本音)ので、ブログ活用します。 (前置き終わり) >細々とし…

"解釈違い"の果てに

ここでは、"公式が公式設定を覆したこと"を解釈違いと定義づけよう。 そうすると、テニスの王子様の解釈違いは私個人が簡単に思い返すだけでも以下のような事案があった。 ・漫画 上(兄・姉)兄弟が後付けで出てきた 同じファンブック内で試合オーダーが異な…

天衣無縫の極みについて考える_人生の辿り着くべき場所への到達

※本記事は、作品名などの表記にブレがあったり、段落間の接続に違和感があったりするため、後日修正を入れる心づもりです※(2019.1.5) 2007年12月に刊行されたテニスの王子様公式ファンブック40.5によると、 "天衣無縫の極み◉”無我の境地”の奥にあると言わ…

キャラクター考_W主人公とその所属校について考える

『テニスの王子様』の主人公は越前リョーマである。 一方で原作者からは、アイディア段階では遠山金太郎が主人公であったと明かされている。 本ブログでは以前『新テニスの王子様』は、越前リョーマと遠山金太郎のW主人公で物語が描かれていると論じた通り、…

人文知と社会知

テニスの王子様の話のような、そうではないような話をします。 本ブログの更新はすっかりご無沙汰になってしまい、前記事掲載から一ヶ月以上が経過してしまっている。 その間、テニスの王子様に関する考察をしなくなったのではなく、考察点のアイディアはあ…

全国大会決勝立海大附属敗因重要人物について

人間は意味をつけずにはいられない生き物である。 そんな人間の習性に逆らえずに、『テニスの王子様』におけるライバル校達が主人公の所属する学校である青春学園中等部に負けなければならなかった意味を見出してみたい。 とりわけ立海大附属が全国大会決勝…

人生の答え

人が生きる中で思い悩んだ時、宗教では聖典にその悩みの答えがある、書かれていると言われる。 『テニスの王子様』の原作漫画にも似たようなことが起こる。 漫画の中にその時々の人生に響くシーンや登場人物に出会うことができる。 人生のステージが変わった…