超解釈テニスの王子様  人生哲学としてのテニプリ(namimashimashiのブログ)

人生への圧倒的肯定を描き出す『テニスの王子様』と、その続編『新テニスの王子様』についての個人的な考察を綴ります。 出版社および原作者など全ての公式とは一切の関係はありません。全ては一読者の勝手で個人的な趣味嗜好です。 Twitterアカウント:@namimashimashi

原作漫画通読のすゝめ

生きることが辛くなったら『テニスの王子様』『新テニスの王子様』を読もう。

深いことは考えず、ただ1巻〜最終巻までを一気に読もう。

細かいことは気にしなくて良いから、原作漫画を読もう。

 

"テニプリの世界"は、我々一般読者が思うよりも、もっとずっと前向きで明るい世界なんだと思う。

悲しい空想は打ち砕かれていく世界だ。

負けても良いから仲間と全力で非道な手段に訴えることもなく勝利を目指してひたすらにテニスをする世界。キラキラし続ける世界。

誰だって勝ちたい

結果的には勝てなくても真正面から全力でぶつかりたい

仲間と分かち合いたい

仲間のために強くなりたい

仲間と一緒に上を目指したい

テニプリはある種の永遠性を持っている話だ。

その永遠性は、物事の終焉が持つ負のエネルギーに抗う営みなのだと思う。

永遠性と刹那性が同居し、それぞれの美点が響き合い莫大な輝きを持つのが『テニスの王子様』『新テニスの王子様』のストーリーだ。

  

テニプリは、漫画・アニメ・ミュージカルという3つの公式コンテンツ(3つを総称して"オールテニプリ")を有しているが、その中でも全ての原点になるのが、原作漫画である。

テニプリが好きになった人は、ぜひ、その全ての原点である原作漫画を読んでほしい。

もちろんアニメやミュージカルを見るのが好きでも構わない。

だが、一度で良いから原作漫画を最初から最後まで読んでほしい。

テニスの王子様』全42巻と『新テニスの王子様』1巻〜最新巻(2018年5月現在23巻)合計65巻の単行本が刊行されている漫画を読むのは大変かもしれない。

それでも『テニスの王子様』の1巻1話Genius1から最新話Golden ageまで読んでほしい。

 それが、一番、この作品、テニプリ、『テニスの王子様』『新テニスの王子様』が有する圧巻の前向きエネルギーを受け取ることができる。

 

生の人間が演じるパワーが授けられたアニメやミュージカルは、その分だけ訴えかけるパワーも強い。

ミュージカルキャストはいつか王子様達も経験するであろう終わりを見せてしまう。良くも悪くも。

だから永遠性に近いアニメ声優キャストの方が分かりやすくテニプリ王子様キャラクターに近いような気がする。

 

生きていて辛い思いをしたら『テニスの王子様』『新テニスの王子様』を読もう。

深いことは考えず、ただ1巻〜最終巻まで一気に読もう。

一気に読んだ果てには、生きるエネルギーが湧き上がる感覚を覚えるのではないだろうか。

それが言語化された感覚でなくて構わない。

何かを感じようと構えて読まなくて構わない。

ただその紙面が発するエネルギーに触れて感じることが、漫画『テニスの王子様』『新テニスの王子様』の最高の読み方であり、この作品が持つパワーなのだと思う。

そして前に進む力をもらってほしい。

王子様達はいつでも人生の隣にいてくれるから。

 

それを感じることのできる漫画読書体験を味わうのが、テニプリのパワーの原点に触れることだと思う。

 

ずっと続くことの有り難み、続くことを大切にしたい気持ちが強いのは、テニプリの王子様達のメンタリティーが影響していることなのだろう。

 

作品の中にいるうちは"先を見なくて良い世界"にいられる。

未来のことを考えないテニプリの世界

何が起こるかわからない怖さを孕む"この先"を考えない見ない世界

"今""この瞬間"に全力で集中するだけ

人間の人生を最大に使う瞬間

その幸せと魂煌めかせる感じは最強だ。

 

でも、王子様達に未来が無いのか?というと、そういうことでも無いのである。

先生が王子様達の10年後を想定されていることを思うと、きっとどんな形であろうと王子様達はそれぞれの人生を前向きに生きているんだと信じている。

テニスともそれぞれがそれぞれの方法ででも良い方法で向き合った結果の未来の人生があるんだと思う。